選抜大会レポート 〜東海大相模〜

東海大相模「選抜優勝」

10年ぶり3度目 春頂点
主将離脱の中でつかんだ栄光

東海大相模が第93回選抜高校野球大会決勝で明豊(大分)を3対2のサヨナラで下して10年ぶり3度目の選抜制覇を成し遂げた。

 

■大塚主将が体調不良で戦線離脱  

コロナ禍によって昨春の選抜大会は中止になった。昨春の選抜切符をつかんでいながらも大会へ臨めなかった東海大相模は、2年分の思いをグラウンドにぶつけて春の頂点まで駆け上がった。初戦の相手は、昨年の秋季関東大会準々決勝で敗れた東海大甲府。まさに宿命とも言える対戦となった中、門馬敬治監督は先発に、背番号18の右腕石川永稀を抜擢。石川の好投でゲームを作ると、左腕エース石田隼都へのスイッチで延長戦を3対1で制した。2回戦・鳥取城北を1対0で勝利し準々決勝へ駒を進めたチームだが、大塚瑠晏主将が体調不良で戦線離脱となった。門馬功が主将代行となりチームを牽引。準々決勝・福岡大大濠戦では門馬主将代行が2ランを放つなど活躍し8対0で準決勝へ進出した。

■「高校野球が甲子園に戻ってきた 」  

準決勝以降も、主将・大塚は復帰できなかった。主将不在で一体感が増したチームは準決勝天理戦へ向かう。左腕エース石田が15奪三振で完封勝利し、ついに決勝戦となった。明豊との決勝は、石川、求航太郎の継投から最後はエース石田がマウンドへ。2対2で迎えた9回裏に小島大河の決勝打で激戦に終止符を打った。選抜の頂点に立った選手たちは、紫紺の優勝旗、そして大塚主将の「背番号6のユニフォーム」と一緒にダイヤモンドを行進した。門馬監督は「チームの全員でつかみ取った優勝です。大塚も一緒に戦ってくれていたと思う。(昨春の選抜は中止だったが)高校野球が甲子園に戻ってきた」と総括した。  この春は東海大相模の優勝で幕を閉じた。高校野球は夏のクライマックスへつながっていく。

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