【日大三 野球部 】「夏照準」#日大三

3年ぶりの夏甲子園へ団結
コロナ乗り越え、いざ夏へ

日大三が春季都大会準優勝となった。コロナ禍を乗り越えた名門は、西東京大会の第1シードとして夏へ挑んでいく。

(2021年8月号掲載)

■練習休止からチーム再始動  

決勝戦前、チームはアクシデントに見舞われた。4月25日の決勝が延期になったため先に関東大会を戦った日大三。だが、その後、チームにコロナ感染者が出た影響でチーム活動は5月20日から6月4日まで停止となった。選手たちは選手寮から自宅で一時待機へ。自主練習も難しい状況の中で2週間という時間を耐えた。6月21日の決勝戦は練習再開後まもなくだった。小倉全由監督をはじめ選手たちは、決勝戦開催に感謝しゲームへ挑んだ。 日大三の先発は、エース左腕の宇山翼(3年)。球速以上にボールのキレがあり、コントロールも冴える。今季のチームは宇山を核として進化を遂げてきた。宇山は初回こそ順調な立ち上がりだったが2回に2死から3安打を浴びて2失点。4回にも2点を失ったものの我慢の投球で味方の反撃を待った。

■投打のタレント揃うチーム  

打線はパンチ力を秘めるリードオフマン星憂雅(3年=外野手)、パワーヒッター山岡航大主将(3年=内野手)、打撃センスをみせる土屋マックス清文(3年=外野手)、クラッチヒッター鎌田慎也(3年=内野手)らタレントが揃う。しかし、コロナ休止明けの影響もあり、関東一エース市川祐を捕えることができない。4回に安打と相手失策で2死満塁のチャンスを迎えたが、得点に結びつけることができなかった。山岡主将は「自分たち打者が、宇山を援護することができなかった。夏に向けて、好投手をどう攻略するかは課題になる。これまで投手陣がしっかりと投げてきてくれたので夏は打撃で勝ち上がりたい」と話した。昨秋大会決勝で東海大菅生に敗れて選抜を逃したチームは、試練を乗り換えて夏へ向かう。前回の夏甲子園は、2018年。秋・春準優勝のチームは、夏の西東京大会のポールポジションで決戦へ向かう。夏は頂点だけに照準を合わせてトーナメントを駆け上がっていく。

 

(2021年8月号掲載)

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