【東亜学園 野球部】「全力疾走 全員守備」 #東亜学園

名門伝統校33年ぶりの甲子園へ
大きな“伸びしろ”のポテンシャル軍団

 夏3度の甲子園出場実績を持つ伝統校・東亜学園。復活を期すチームは、平成元年(1989年)以来、33年ぶりの甲子園を目指す。

■“原石”が集まるグラウンド  

甲子園へのルートは、はっきりと見えている。2016年夏の東東京大会で準優勝、2017年夏ベスト4、2018年夏ベスト8、2020年夏ベスト4、2021年夏ベスト8。秋・春を経て進化を遂げるチームは、夏に照準を合わせて一定以上の結果を残す。次なるハードルを越えれば、聖地が再び見えてくる。球児たちが切磋琢磨するチームには、個性的なプレーヤーが集まっている。2019年のエース細野晴希は現在東洋大3年生で最速154キロをマーク、来年2023年のドラフト上位候補として注目を集める。近年は小西莉於(桐蔭横浜大3年=内野手)ら大学で活躍している選手も多く、“原石”が集まる東亜学園のグラウンドは毎年のように、プロ野球スカウトたちの注目を集める。昨年には、テニスコート2面以上の広さの地下室内練習場も完成。環境面も東東京屈指となっている。

■熾烈なレギュラー争いがチームに刺激  

今年のチームにも、未知なる可能性を秘めたプレーヤーが台頭している。2年生の大型サウスポー齋藤颯真だ。181センチの高さから繰り出すストレートと、変幻自在の変化球が武器。一番の魅力は、スナップのやわらかさで、球持ちの良いフォームからのストレートは、球速以上の威力がある。現在の球速は130キロ台中盤だが、今後の成長と共にスピードは増すと予想される。そして、齋藤のボールを受けるのは、同じく2年生の大型捕手・清水翔世。184センチ89キロの軟式出身の原石で、地肩の強さと、強打が特長。投手としてマウンドに登る可能性もあるが、この夏は捕手としての準備を進める。さらに、走攻守3拍子そろった万能型遊撃手・三浦寛明。三浦も投手兼任で130キロ中盤をマーク、打撃でも鋭い打球を放つ。そのほか、今春入学の1年生もレギュラー争いに加わり、チームには刺激が生まれている。

■3年生がチームの土台になる  

3年生も負けてはいない。阿出川璃大主将(3年=外野手)を絶対軸に、3年生たちがチームを牽引。昨夏を経験した藤沢光(3年=内野手)、今春都大会でヒットを量産した武田昂志郎(3年=捕手・外野手)らが夏に向けて、ラストスパートをかける。昨秋は1回戦で東京に惜敗、今春は2回戦で日大豊山に9回まで2対1とリードしながら9回表に6点を奪われて2対7で屈した。阿出川主将は「先輩たちが結果を残してきた中で、自分たちの成績は情けない。夏にすべての力を発揮して甲子園へ行きたい」と闘志を燃やす。武田朝彦監督は「2年生レギュラーが多いとしても、チームの柱になるのは3年生。意地をみせてくれるはずだ」と期待を寄せる。チームスローガンは「全力疾走 全員守備」。士気高まる選手たちは、東東京の頂点へ向けて、全力で突っ走る。

 

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