【橘】「集中力」

2015年春に県大会ベスト4進出
一体感と集中力を武器に臨戦態勢

 サッカー日本代表MF三笘薫の母校でもある川崎市立橘。野球部の選手たちは、OBの活躍を刺激に変えて今夏の進撃を誓っている。

■文武両道の精神を貫く  

文武両道の精神を貫く橘。野球部をはじめ男女バレーボール部、サッカー部、陸上部などで実績を残している。女子バレーでは多くのVリーグ選手を輩出しているほか、サッカー日本代表MF三笘も在籍。高校時代は川崎フロンターレU18でプレーしていたため同校サッカー部ではないが、三笘の存在によって学校自体がクローズアップされている。細田一翔主将(2年=内野手)は「三笘選手がワールドカップで活躍する姿をテレビで見て、僕らもムードが高まった。橘出身の先輩が世界でプレーしていることに勇気をもらっている」と話す。2015年春にベスト4進出の実績を持つ橘野球部は、OB・OGたちの活躍をエネルギーに変えてさらなる飛躍を狙っていく。

■4泊5日の茨城合宿でチーム強化  

前チームは、3年生を中心に力のあるチームだった。春大会2回戦では武相に6対2で勝利、夏の神奈川大会2回戦では立花学園に3対4で敗れたが、私学相手に一歩も引かない戦いをみせた。夏大会後に始動した新チームは、8月上旬に4泊5日の茨城合宿を実施。攻守の連係プレーなどを中心にチームの土台を作り上げた。迎えた秋予選では、大師、浅野、横浜翠陵に3連勝して県大会へ。初戦となった2回戦で武相に2対12で屈して秋を終えている。福田茂監督は「夏からレギュラーが総入れ替えとなった中で、選手たちは頑張ってくれた。秋の武相戦はメンタル的な弱さが出てしまい自滅だった。どんな相手にも、ガムシャラにぶつかっていく強い気持ちが求められている」と語る。チームは秋の敗戦を糧に、心技体での強化を図る。

■全員の力を一つにして勝つ  

2年生17人、1年生15人の計32人(女子マネージャー4人を含む)。選手たちは、練習前や練習メニュー切り替え時に円陣を組み、士気を高めている。チームの軸となるのは、攻守の要・細田主将。そして、前チームから試合出場していた笹川翔伍(2年=外野手)、4番・鈴木蓮太(1年=外野手)らが核となる。投手は、サウスポーエース竹内伸之介(2年)、実戦派右腕・北山雄大(1年)がゲームを組み立てていく。打線のキーマン笹川は「今年は1年生レギュラーも多く、チームの競争によってみんなが成長できている。春・夏は全員の力を一つにして勝ち上がっていきたい」と進撃を目指す。チームのテーマは「集中力」。細田主将は「一球一打に集中して一戦必勝で戦っていく」と日々の練習に向き合う。サッカーワールドカップカタール大会ではMF三笘の執念のプレーが日本代表を決勝トーナメントへ導いた。橘野球部の選手たちも、あきらめないプレーでトーナメントを駆け上がっていく。

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