
春ベスト8で学校初の夏シード獲得
日本&ドミニカの文化融合で快進撃
幸福の科学学園が春季栃木県大会で初のベスト8に進出し、学校初めての夏シード権を獲得した。ドミニカ出身の2選手らの活躍によって旋風を巻き起こした。
■2010年に開校し同秋から大会参加
幸福の科学学園は栃木県那須郡に位置する全寮制の高校。2010年に開校し、野球部は同年秋から大会に参加してきた。野球部員は毎夏20人弱。最高成績は2014年の秋ベスト8だが、近年は1、2回戦で敗れることが多かった。そんな野球部に2023年、ドミニカからの留学生が加わった。DeNA、中日などでプレーした元NPB選手のドミンゴ・グスマンリカルド・ナニータを父に持つエミール・プレンサ(3年=外野手・投手)と、日本文化や野球に関心があったユニオール・ヌニエス(3年=捕手)だ。野球留学生として来日した彼らは、異国の文化や高校野球という新しい世界に適応しながら進化を遂げていった。
■高校野球を楽しむ「陽気な集団」
二人のドミニカ人が牽引するチームは、陽気な集団だ。野球を存分に楽しむことが原点。選手たちはミスを恐れることなく、今大会へ臨んだ。1回戦で宇都宮東、2回戦で小山西を撃破。ユニオール・ヌニエスは2試合連続でホームランを放った。ベスト8を懸けた3回戦・宇都宮南は、主戦・田中悠太郎(3年=投手・内野手)の好投によって3対0で勝ち切った。準々決勝では佐野日大に屈したが、堂々の8強入りで夏シードとなった。投手としては最速145キロ、高校通算15本塁打のプロ注目エミール・プレンサは「ドミニカの野球と日本の高校野球はまったく違うが、野球の細かい部分を学んでいる。夏は甲子園に行って、将来のプロ入りにつなげていきたい」と胸を張った。日本&ドミニカ選手たちの快進撃は夏へ続いていく。






