Toshiya_Shimazaki

関東大会準優勝で来春の選抜確実視
決勝惜敗も選抜2連覇へチーム一丸

 健大高崎が関東大会で力強い戦いをみせて決勝へ進出。横浜に延長タイブレークで惜敗したが、来春の選抜出場が当確となった。エース石垣元気を軸に投打のバランスが整うチームは選抜2連覇へ向けて牙を研ぐ。

■加藤大成主将を軸に攻守で進化

 関東大会初戦で霞ヶ浦(茨城2位)に9対0で7回コールド勝利、準々決勝では佐野日大(栃木1位)を10対3の7回コールドで撃破して選抜当確となるベスト4進出を決めた。この試合に先発したエース石垣は、球場電光掲示板表示で「最速158キロ」をマークし、スタンドをどよめかせた。準決勝・千葉黎明でも打線が機能して6対0で完勝した。今季は、前チームのレギュラーだった加藤大成主将を軸に、最速150キロ超の絶対エース石垣、サウスポー下重賢慎の投手陣がベースとなったが、打線が試合を重ねるごとに進化。投打に隙のないチームに成長していった。

■決勝では横浜と「真っ向勝負」

 決勝戦の相手は、関東大会開催地・神奈川1位の横浜となった。名門横浜のファンが大勢詰めかけた保土ケ谷球場で、決勝戦はプレイボールとなった。先手を取ったのは健大高崎だった。初回に小堀弘晴のタイムリーで1点を先制。ゲームは1対0で5回を終えた。7回には石垣自らが2点タイムリーを放って3対1とリードしたが、耐えられなかった。その裏に同点に追いつかれると3対3で延長戦へ突入。延長10回のタイブレーク先攻で得点できなかったチームは、その裏に小細工せずに真っ向勝負。最後は、相手打球がライト前に落ちてサヨナラ負けとなったが正々堂々と戦った。石垣は「勝負所で甘さが出てしまった」と肩を落とした。

■全員で優勝旗を返しにいく

決勝で敗れたものの“実りの秋”だった。青栁博文監督は「先発の織田(翔希)君は球も速く世代屈指のピッチャー。そういう投手と対戦できたことは甲子園へ向けて良い経験になる。新チームの野手は場慣れしていない選手が多かったので、横浜の完全アウェーの球場でプレーできたことは春に活きてくると思います」と大会を総括した。関東大会での優勝は果たせなかったが、準優勝となったことで来春の選抜出場が確実となった。「全員で選抜の優勝旗を甲子園へ返しにいく」(加藤主将)というミッションは実現される可能性が高い。投打のレベルアップを誓う選手たちは、選抜2連覇を次なる目標に定めて邁進していく。

おすすめの記事