最速149キロ、身長192センチの大型右腕
未完の“原石”を北海道日本ハムが4位指名

前橋商の大型右腕・清水大暉が北海道日本ハムファイターズからドラフト4位指名を受けた。未知なる可能性を秘める規格外の大器は、大きな野望を胸に北海道へ渡る。
 スケールの大きな、魅力あふれる投手だ。身長192センチの体躯から最速149キロのストレートを投げ込んでいく。捕手の米山泰成は清水のストレートを「野生のボール」と表現。そのボールには、多くのプロ野球スカウト陣が惹き寄せられた。中学時代は軟式でプレー。高校入学から1年間は怪我のリハビリに費やしたためその存在が知られることがなかった。高校2年から本格始動すると昨夏大会では、3年生エース坂部羽汰を支える形で群馬制覇に貢献。甲子園のマウンドを踏んだ。3年生となった今春は、マウンドに上がるたびにスカウト陣が大挙して集結。進化の過程を見守った。住吉篤信監督は「“エンジン”の大きさは前商史上でも最高。可能性を狭めずに次のステージへ送り出すことが私の役割の一つ。プロはスタートラインです」と語っていた。今夏は、決勝戦で健大高崎に屈して甲子園出場は逃したが、高校生投手としての高評価は揺るぎなかった。
 ドラフト会議当日は、部員、学校関係者、保護者たちと共にモニターを注視した。指名の瞬間は4巡目に訪れた。「北海道日本ハム、清水大暉」のアナウンスが流れた刹那、歓喜で沸いた。チームメートからの祝福が飛ぶ中で、清水は表情を綻ばせた。清水は「高さを活かしたストレートが特長。自分自身はドラフトが待ち遠しかった。今回、日本ハムさんに指名してもらって光栄でした。すぐにプロで活躍できると思っていませんが、しっかりと努力して将来は球界を代表するピッチャーになりたい」と抱負を語った。
 前橋商は2019年のドラフトで、本格派サウスポー井上温大が巨人から4位指名されて入団。今季は自己最多の8勝をマークし、シーズン後には侍JAPANに選出されている。

清水大暉(しみず・だいき)
2006年7月17日群馬県生まれ。古巻中―前橋商。最速149キロの未完の大器。192センチ92キロ。2024年ドラフトで日本ハムから4位指名。

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