ベテラン指揮官率いる県立強豪
粘り強い戦いでベスト8以上狙う

強豪校がひしめく激戦区・神奈川県で、公立校ながら2022年夏まで5季連続ベスト16進出を果たした相模原弥栄。昨夏は4回戦敗退も第3シードの湘南に8対11と終盤まで互角の戦いをみせた。伝統的にチームに根付く「出たとこ勝負」の精神で毎年、激しい点の取り合いや劇的な逆転劇を演じる。公立校の雄は虎視眈々と牙を研いでいる。

■ベテラン監督の精神

チームの指揮を執る鶴岡英一監督は指導歴40年以上の大ベテラン。初任の大清水(現藤沢清流)では部員数人の状態からチームを作り上げ、上位進出を果たした。その後も茅ケ崎北陵、横浜桜陽、藤沢工科と公立校を渡り歩き、各校で結果を残している。相模原弥栄に赴任して10年目を迎える指揮官は「諦めず熱心に粘り強くやる。この気持ちは大清水の頃から変わらない」。選手たちに「相手に関わらず試合はやってみないと分からない」と説き、「出たとこ勝負」の精神は代々チームに受け継がれている。毎年“簡単には終わらない粘り強いチーム”を作り上げ、「私学や上位校とは激戦になることが多く、相手から嫌がられているかも」と笑みを浮かべる。

■東海大相模にコールド負けで秋が終わる

鶴岡監督は昨秋について「夏の経験者も残ったが、チームの体制が整わないうちに強豪校と対戦し大会が終わってしまった」と振り返る。地区予選を勝ち抜き、本大会初戦の2回戦は2対1で白山との接戦を制したが、3回戦で東海大相模に0対10の5回コールド負けを喫した。圧倒的な力を見せつけられるも、強豪校と対戦できたことは貴重な経験。オフシーズンはウエイトトレーニングなどで基礎となる体づくりに注力した。増田龍聖(2年=捕手)や村田望(2年=外野手・投手)など下級生の台頭もあり、少しずつチームに明るい兆しが見えてきた。

■冬トレが徐々に自信に

3月の静岡遠征ではエース右腕の大川内瑠汰(3年)が常葉大菊川を完封した。「大川内はもちろん、チーム全体としても自信を持てるきっかけになったと思う」と鶴岡監督。大川内も「強豪校相手に直球もスライダーも通用してよかった」と手応えを得た様子。昨夏からの経験がある落合海音(3年=内野手)と山中翔人(3年=内野手)は「自分たちが活躍することでチームも盛り上がる。さまざまな形で引っ張りたい」と自らチームの牽引役を担う。伊藤裕介主将(3年=内野手)は「二遊間を中心に投手力も含めた守備面は自信がある。冬のトレーニングで打撃面も力がついてきた。夏は“打倒私学”でベスト8以上を狙いたい」と上位進出を目指す。

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