【明学東村山】 「史上最強」

ベスト32を超えてベスト16以上へ
創部60周年のメモリアルイヤー

選手の個性を活かしながらチーム力を高めている明学東村山。OB指揮官のもと士気高まるチームは、過去最高のベスト32を超えてベスト16以上を目指す。

■今秋は学校初のプロ選手誕生

飛躍のための環境と覚悟は揃っている。2016年に校庭が人工芝となり、プレーしやすい環境となった。1963年の学校創立と共に創部となった野球部の部訓は「闘魂」。野球部初代監督の福島和敏さんが作ったもので、目指すべき姿がバックネット裏に掲示されている。チームは2017年に西東京4回戦(ベスト32)へ進出。それが最高成績となっている。2022年夏には八王子と2対3の接戦を演じてみせた。今秋のプロ野球ドラフト会議では2017年のエース澤柳亮太郎(明学大―ロキテクノ富山)がソフトバンクから5位指名を受けた。学校初のプロ野球選手誕生は、選手たちの刺激となった。

■伝統を継承しながら新たな野球部へ

2021年夏まではベテラン指揮官・熊谷政広氏が指揮を執ったが、同年秋からは熊谷氏の教え子でOBの工藤大二郎監督が就任、チームの伝統を引き継いでいる。工藤監督は、熊谷前監督の教えである「誰からも信頼されて、愛される野球部」になるために、「挨拶・礼儀」、「時間厳守」、「整理整頓」、「規則を守る」、「報告・連絡・相談」を徹底。学校の模範になることを求めている。選手の個性を尊重する工藤監督は「自分は明学野球部に育ててもらったので、恩返しとして後輩たちを指導させてもらっている。普段の生活が結果につながっていく」と語る。チームは2022年から丸刈りを撤廃、伝統を継承しながらも新たな野球部のスタイルを構築している。

■学校生活を含めて最高のチームへ

チームは活気と情熱にあふれている。その中心を担っているのは前年度からキャプテンを務める佐藤輝波主将(2年=捕手)だ。強い意志とキャプテンシーを備える佐藤主将がチームを牽引している。打撃陣は、小谷秀志(2年=内野手)、松尾悠人(2年=内野手)、佐藤主将がチャンスメーク。投手陣は、エース内村昊平(2年)を軸に力を伸ばす。秋大会は予選で立教池袋を撃破して1回戦では城西大城西と真っ向勝負。7対9で惜敗となったが、手応えはつかんだ。  明学東村山は創部60周年のメモリアルイヤーを迎えている。60周年の節目に、過去最高成績へ。佐藤主将は「自分たちの代でベスト16以上に進出して、学校生活を含めて明学史上最強のチームになりたい」と話す。選手たちは、最強、そして最高のチームを目指す。

 

おすすめの記事