夏甲子園初出場で歴史的勝利
文武両道の県立進学校の快進撃

石橋が第106回全国高等学校野球選手権大会に初出場し、初戦の聖和学園(宮城)戦で歴史的な勝利を挙げた。

■2023年春の選抜に21世紀枠出場

石橋は創立100年の歴史を持つ文武両道の県立進学校だ。栃木大会では、準々決勝で宇都宮商、準決勝で作新学院、決勝で国学院栃木に勝利して甲子園切符をつかんだ。今回、東日本地区(北海道、東北、関東)の公立の甲子園出場は、石橋と金足農(秋田)のみ。作新学院、国学院栃木の甲子園実績校を撃破しての甲子園切符獲得には大きな価値があった。石橋は2023年春の選抜に、21世紀枠で選出されて初の甲子園出場となった。選抜では初戦で能代松陽に0対3で敗れたが、その大会でプレーしたのが当時1年生だった入江祥太(投手・内野手)、山下諒太(捕手)だった。あれから1年半。入江は進化した姿を甲子園の大舞台で披露した。

■入江祥太が11奪三振の完封ショー

今大会では初戦の2回戦で聖和学園と対戦した。先発にマウンドに立ったのは入江だった。栃木大会では柳田瑛太と入江の継投でトーナメントを勝ち上がったが、甲子園初戦では入江が先発でゲームに入った。入江は最速140キロのストレートとスライダー、カーブを駆使してスコアボードに「0」を刻んでいった。4回には下位打線が役割を果たして一挙4点を奪ってゲームを優位に進めた。気迫のピッチングをみせた入江は9回11奪三振4安打の完封ショーで5対0の甲子園初勝利の立役者となった。続く3回戦では青森山田と対戦し柳田が先発。入江は2回途中からロングリリーフして執念のピッチングを続けたが打線が得点を奪えずに0対5で敗れた。福田博之監督は「選手たちが頑張ってくれてナイスゲームをみせてくれた。(甲子園で)本当にうまくなった」と涙をにじませた。甲子園での1勝が、学校100周年に花を添えた。

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