20年ぶり18回目の関東大会出場
2002年春以来の選抜甲子園への挑戦権

春夏9回の甲子園出場を誇る伝統校・宇都宮工が秋季栃木大会で準優勝となり、20年ぶり18回目の関東大会出場を決めた。

■春夏9回甲子園出場の伝統校

選抜5回、夏甲子園4回出場の宇都宮工は、1959年夏に甲子園準優勝の実績を誇るが、2002年の選抜出場から22年間、甲子園出場を果たしていなかった。そんな公立伝統校が今秋に怒涛の進撃をみせた。チームは、3番打者として勝負強い打撃をみせる石澤蓮雅主将、制球力に長ける左腕エース横山健、リードオフマン・沼尾優希、4番・田島駿らが軸となり、投打に粘り強い戦いをみせていった。準々決勝の県立実力校・宇都宮南戦では、4回まで2対3とビハインドだったが、6、7回に1点ずつを奪って4対3で逆転勝利。エース横山が5回以降失点せずに守り抜いた。

■準決勝で文星に勝利して関東切符獲得

チームの進化を体現したのは準決勝の文星芸大附戦だ。サウスポー横山が緩急と幅を使った投球でリズムを整えると、4番・田島の2打席連続タイムリーなどで得点を加えて5対0の完封勝利。チーム一丸の戦いで私学強豪を撃破して関東大会出場を決めた。決勝戦では、佐野日大に屈したが準優勝で大会を終えた。石澤主将は「20年ぶりの関東大会出場を決められたのはうれしいが、決勝で負けたのは残念。大会に入ってからは厳しい戦いが続いたが、粘り強い野球ができたことが、準優勝という結果につながったと感じている」と激闘を振り返った。大森一之監督は「キャプテンの石澤を軸にして一生懸命に、粘り強くプレーできるようになり、気持ちの面でも成長を見せてくれた。選手たちが本当によくやったと感じている」と称えた。今秋、宇都宮工が伝統復活の鐘を鳴らした。

おすすめの記事