第96回選抜高校野球大会 選考レポート 【健大高崎】 「不如人和」

2年連続7度目の選抜出場
投打のバランスは全国屈指

第96回選抜高校野球大会の出場32校を決める選考委員会が1月26日に開催され、健大高崎が2年連続7度目の選抜出場を決めた。投打のバランスが整うチームは、悲願の全国制覇を狙う。(取材/福岡春菜・森田威志)

■1月26日に「吉報」が届いた

1月26日の選考委員会当日、加藤晴彦校長、青柳博文監督、生方啓介部長らが選考委員会のインターネット中継を見守りながら、その瞬間を待った。関東・東京地区の発表で学校名が読み上げられると、関係者は一同に表情をほころばせた。その後、グラウンドへ出ると、加藤校長が選手たちに選抜出場の知らせが届いたことを報告し「元日に震災があった中で、大会が開催されて、参加させてもらえることに感謝して臨んでほしい」と激励した。吉報を受けた選手たちは表情を引き締めながら選抜の舞台に思いを馳せた。

■みなぎる甲子園への執念

今季の健大高崎は、走攻守のバランスが整ったチームだ。プロ注目の世代屈指のキャッチャー箱山遥人主将(2年=捕手)が軸となるチームは、サウスポー佐藤龍月(1年)、本格派右腕石垣元気(1年)の1年生ダブルエースが確立されている。攻撃陣は、箱山主将、森山竜之輔(2年=内野手)、高山裕次郎(2年=外野手)ら強打者がチームバッティングに徹してチャンスをつないでいく。秋季群馬県大会を制して関東大会へ乗り込んだチームは1回戦で鹿島学園、準々決勝で中央学院に勝利してベスト4へ進出し、選抜出場が当確となっていた。中央学院戦では勝利後に、箱山主将、森山らが大粒の涙を流すなど、甲子園への執念がみなぎっていた。

■『勝ちたい』気持ちはどこにも負けない

第96回選抜高校野球大会は3月8日に抽選会が行われて同18日に開幕する。昨年の選抜大会では初戦で報徳学園に屈した健大高崎。去年の借りを返すべく甲子園へ向かう。青柳監督は「去年は初戦敗退という結果に終わったので雪辱を果たしたい。群馬のレベルの高さを見せたい」と語った。チームを牽引する箱山主将は「去年の選抜の借りは選抜で返したい。今年のチームは『勝ちたい』という熱い心を持っている。日本一だけを目指して一戦一戦を戦っていきたい」と闘志をみせた。部訓は「不如人和」。健大高崎は、選手たちの「和」で、選抜のトーナメントを駆け上がっていく。

 

主将/箱山遥人主将(2年=捕手)

熱いエネルギーを結果につなげる
「去年の選抜の借りは選抜で返すしかない。今年のチームは技術的にはまだ伸び代があると思うが、何より『勝ちたい』という熱い心を持っている。負けず嫌いで勝ちにこだわる面で、ものすごくエネルギーがある。甲子園でも平常心で普段通りのプレーをして日本一を狙っていく」

監督/健大高崎・青柳博文監督

群馬のレベルの高さを見せたい
「選抜出場が正式に決定して嬉しい。去年は初戦敗退という結果に終わったので雪辱を果たしたい。今年の投手陣の佐藤、石垣は1年生だが、かなり力がついてきた。今年のチームは全国でも屈指の力を持っている。本来の力が発揮されれば上位を狙えるはず。選抜の舞台で群馬のレベルの高さを見せたい」

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