関東一 完成された野球でライバルに勝利
二松学舎大附 自慢の打線は奮わずベスト4

Toshiya_Shimazaki

関東一と二松学舎大附の東東京盟主が準決勝で激突した。攻守に堅実なプレーを実践した関東一が6対1で勝利し甲子園へ“王手”をかけた。

■東東京の覇権を争うライバル対決

2019年以来の夏甲子園を狙う関東一と、2年ぶりの優勝を狙う二松学舎大附がセミファイナルの舞台で対決した。東東京の覇権を争うライバル対決は、2回に関東一が小島想生の右前適時打で先制に成功した。5回には越後駿祐が走者2人を還す三塁打を放ってリードを広げた。二松学舎大附はその裏に相手のミスから1点を奪ったが、片井海斗を軸とする破壊力ある打線が4回までノーヒット。関東一の畠中鉄心、坂井遼のダブルエースに散発8安打に抑え込まれて得点を加えられなかった。長打が出なかったのも響いた。

■主砲・片井の最後の夏が終わる 

二松学舎大附は、花澤莞爾、片井、祖父江広都のクリーンアップを中心にした打線と、及川翔伍、河内紬らの投手陣で勝ち上がってきた。初戦となった2回戦の雪谷戦ではあわや初戦敗退のゲームを演じたが延長11回タイブレークで意地をみせて薄氷の勝利。その後は勢いを取り戻して岩倉、東京成徳大高、駿台学園に競り勝って準々決勝では東亜学園に8対5で勝ち切った。入山唯斗、岡部雄大の1・2番コンビからクリーンアップへつなぐ打線には魅力があったが、準決勝では関東一の完成された野球に屈する形となった。低反発バッドの採用で、持ち前のパワー野球が体現できなかった。2021〜2022年にかけて強さを誇示したチームだが、2年連続で甲子園から遠ざかる結果になった。世代屈指のスラッガー主砲・片井の「最後の夏」が終わった。

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