
横浜が延長タイブレークV
東海大相模は涙の延長惜敗
横浜が春季神奈川県大会決勝で東海大相模に勝利して7年ぶりに春頂点に立った。横浜は昨秋からの公式戦で無敵の25連勝となった。横浜と東海大相模は、春季関東大会へ出場する。
■ゲーム序盤は東海大相模優勢
決勝戦は、横浜対東海大相模の名門対決となった。決勝進出によってすでに関東大会出場を決めていた両軍だが、決勝でもフル戦力の真っ向勝負。その“熱”が神奈川高校野球を盛り上げているのは間違いない。横浜の先発は、最速152キロの本格派右腕・織田翔希だった。選抜後はスロー調整が続いたが、大会進行と共にギアを上げて決勝のマウンドに立った。しかし、東海大相模の打線が立ち上がりに襲いかかった。直球を狙い打ちすると、安嶋浬久、中村龍之介の連続タイムリーで2点を先制する。横浜は3回から片山大輔にスイッチし早めの継投策に出ると、4回途中からは背番号1奥村頼人を送り込んだ。
■背番号1奥村頼人が圧巻の投球
エース奥村頼は5回から貫禄のピッチングで相手打線を封じてゲームの流れを変えていく。2対4で迎えた7回には2死2・3塁のチャンスをつかむと、相手エラーを誘って4対4の同点へ。ゲームは互いに一歩も譲らずに延長タイブレークへ突入していく。10回表に先攻・東海大相模の攻撃を奥村頼が無失点で切り抜けると、その裏に女房役・駒橋優樹が、投手陣を助ける殊勲のサヨナラヒットで激闘に終止符を打った。横浜の選手たちは、一斉にベンチから飛び出してヒーローとなった駒橋を迎え入れた。村田浩明監督は「選抜全国制覇後にモチベーションが難しい中で苦しんできたが、選手たちが意地をみせてくれた」と語った。神奈川の秋春連覇の王者・横浜は、進化を続けながら夏へ向かっていく。




