
帝京
4点のリードを守れずに不覚
東海大菅生
8回に一挙6得点で劇的逆転
東海大菅生が執念の逆転劇で帝京に競り勝ちベスト4進出を果たした。“東”と“西”の横綱同士の対戦は見応えある一番だった。
■梅景、唐津が迫力のホームラン
中盤までは完全に帝京のゲームだった。帝京は、プロ注目の身長189センチの大型右腕・黒木大地が先発し、140キロ超のストレートを武器に菅生打線から8回途中まで9奪三振を奪う好投をみせた。3回には主砲・村松秀心の三塁打などで2点を奪うと、5回には梅景大地主将が左翼席へ運ぶソロ本塁打で加点、さらに7回には9番打者の伏兵・唐津大和のソロアーチなどで2点を加えて5対1とリードした。圧巻のホームラン攻勢。新基準バットの打ち方を完全にマスターした打線の迫力は本物。7回までの戦いぶりは「強打帝京」を強く印象付けた。菅生は、5回に小上坊登生がソロ本塁打を放ったものの、帝京投手を前に打力を封じ込まれていた。
■電光石火の6得点で逆転劇
しかし、ゲームはそのまま終わらなかった。追い込まれた菅生が終盤に底力を発揮したのだ。帝京の継投策のスキを突くと、打線が火を噴いた。8回、久米川欣士、前田蓮、太田真滉の3連続長打などで3点を奪うと、4対5のスコアから藤平寛己の走者一掃タイムリー三塁打で3点を加え、一挙6得点でゲームをひっくり返した。
電光石火の攻撃で4強入りを果たした菅生は、投打のバランスは西東京屈指。今夏も優勝候補筆頭だ。帝京・梅景主将は「ゲーム終盤に自分たちの甘さが出てしまった。この経験を夏に活かさなければいけない」と敗戦を受け止めて、悔しさを滲ませた。帝京はこの菅生戦を教訓にして、2011年以来14年ぶりの甲子園を目指す。








