
無敵の県10連勝で秋春連覇
15年ぶりの夏甲子園へ一丸
佐野日大が春季栃木県大会決勝で作新学院に逆転勝利し4年ぶり7度目の優勝となった。佐野日大は秋春の県大会連覇となった。(取材・永島一顕)
■作新相手に6回に大逆転勝利
佐野日大の誤算は6回表までに大きくリードされたこと。1対3で迎えた6回には土井雄一郎に3ランを打たれて1対6となった。しかし、これで選手たちのスイッチが入った。負けるわけにはいかない。6回に打線が奮起し長短6安打を集中させて一挙6点を奪い、スコアをひっくり返した。続く7回には、浅野雄飛のランニングホームランが飛び出してチームはお祭りムードとなった。9回に3失点したがリードを守り勝利した。
秋優勝でシードとして迎えた今大会は宇都宮商、文星芸大附に競り勝って決勝まで駒を進めてきた。決勝では苦戦したものの、逆転勝利は夏への“教材”となった。「劣勢な展開から、気持ちを切らさずに追いついて逆転した戦いぶりは評価したい」(麦倉洋一監督)。
■5戦52得点の強力打線
逆転勝利した佐野日大は昨秋から県大会無敵の10連勝となった。麦倉監督は秋季関東大会準々決勝で健大高崎(群馬)に敗れたあとに「完全に力負け。全国で勝つには投打のレベルをさらに上げていかなければいけない」と悔しさを滲ませていたが、春制覇は夏の戦国栃木を勝ち抜き、甲子園で勝ち上がるための通過点。今季のチームは、絶対左腕エース洲永俊輔を中心に投手陣が充実。洲永は春の登板はなかったが2年生鈴木有が成長したのが収穫。井上遥翔が核となる5戦52得点の打線も強力だ。「夏に向けて課題を修正して完璧なチームに仕上げて臨みたい」(櫻井剛志主将)。2010年以来15年ぶりの夏甲子園を目指す佐野日大は、走攻守を磨き上げて夏決戦へ向かっていく。





