夏の初戦敗退を糧に再起したチーム
神奈川3位で10年ぶりの関東大会へ

1998年夏に甲子園出場実績がある伝統校・平塚学園が、10年ぶりの秋季関東大会出場を決めた。3位決定戦で勝利したチームは、県3位の地元開催枠から選抜出場を狙っていく。

■今夏の初戦敗退からの進撃

平塚学園は今夏の2回戦で市ケ尾に敗れて初戦敗退となった。その午後から新チームが始動。悔しさを知る選手たちが軸となり、ハードな練習を乗り越えてきた。夏の屈辱を晴らすには勝ち上がるしかない。選手たちは始動から50日間休みなしで自主的に練習に励み、秋を迎えた。奇遇にも3回戦の相手は、市ケ尾だった。夏のリベンジマッチに9対1で勝利したチームは、準々決勝で慶應義塾と対戦した。先発の左腕エース石塚蒼生が4失点しながらも7回まで耐えて1対4で終盤を迎えた。9回に松本梗吾主将、 望月海璃の連打などで同点に追いつくと、延長10回タイブレークでサヨナラ勝利。執念の戦いで準決勝進出を決めた。

■3位決定戦で逆転勝利し関東大会へ

準決勝・東海大相模は劣勢の中での雨天継続試合。連戦となった試合で最後まで食らいついたが決勝進出は逃した。しかし3位決定戦に向けて、気持ちを切り替えた。関東大会の地元開催枠をかけて横浜隼人戦に臨んだチームは、4回に木曽元貴、武井寛悟の連続ソロ本塁打で勢いを注入すると、3対4で迎えたゲーム終盤に、4番・森春樹の2打席連続タイムリーなどで逆転に成功した。左腕・石塚から剛球右腕・山口禅への継投で6対4と勝利し、関東大会出場権を手にした。松本主将は「慶應戦、隼人戦では終盤での逆転勝利になったが、50日間の練習が力を与えてくれた。チーム全員でつかんだ勝利だった」と話した。八木崇文監督は「関東大会は2014年以来10年ぶり。この10年間で結果を残せなかったもどかしさと、ホッとした気持ちが入り混ざった複雑な心境だ」と関東切符を受け止めた。執念を武器にするチームは県3位の地元開催枠から選抜出場を狙う。

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