
決勝で横浜に敗れて無念の準優勝
3番・中村が意地の一発で応戦
東海大相模が決勝で横浜に屈して準優勝となった。投手陣が万全ではない中で決死の戦いをみせたが連覇を果たすことはできなかった。
■昨夏に甲子園ベスト8進出
東海大相模は昨夏、エース藤田琉生(日本ハム)、最速150キロ右腕・福田拓翔(今年3年)らを擁して神奈川大会を制覇。甲子園ではベスト8へ進出した。
福田がエース格として残り、中村龍之介、金本寛汰ら世代屈指の好打者が揃う今季のチームは、昨年以上のポテンシャルを秘めていた。
しかし、福田が3月上旬に右肘を痛めたことで調子が上がらずに苦悩の日々を過ごした。さらに春県大会で準優勝に貢献した左腕・島村宏斗のコンディションが整わずに投手陣の再編成を余儀なくされていた。
■エース福田が執念のピッチング
それでも選手たちは力強いプレーでトーナメントを勝ち上がった。準々決勝・日大戦では先発・福田から2番手・菅野悠への継投で5対2と勝利。
準決勝・向上戦では2回までに6失点する想定外の状況。2回途中から登板した菅野、7回からマウンドに上がった福田が追加点を許さずにゲームを進めていく。
そして打線が1点ずつを奪った。6対6で迎えた9回表に福田が二死満塁のピンチで踏ん張ると、その裏に一死満塁から佐藤惇人の犠飛で執念のサヨナラ勝利。劣勢を覆して2年連続の決勝進出を果たした。
■決勝では中村が先制3ランを放つ
決勝の相手は、横浜だった。昨夏の決勝では勝利したが、昨秋、今春はいずれも決勝で敗れていた。
満身創痍の東海大相模は3回に3番・中村が、横浜・織田翔希の渾身のストレートを強振。鋭いスイングから放たれたライナー性の打球は、満員の横浜スタジアムライトスタンド中段へ届く衝撃の先制3ランとなった。
横浜相手に先手を奪ったが、その後に耐えられなかった。横浜打線を投手陣が抑えることができずに点差が開いた。6回からマウンドに立った福田も8回に4点を奪われて3対11の結果となった。「苦しいことが多かったが、このチームでやってきたことは間違いではなかった」(福田)。
2025シーズンの縦縞軍団の戦いは、3大会連続の準優勝で幕を閉じた。