2025年秋【チーム紹介】明大中野 新指導体制で心技体の進化を目指す。新チームのスローガンは「笑顔・執念・愛される人間」
明大中野

明大中野

2024年春にベスト4へ進出した明大付属高校
今秋からは新指導体制で心技体の進化を目指す

 2024年春にベスト4へ勝ち上がった明大中野。頂点を狙えるポジションが近づくチームは、初の甲子園出場を目指して牙を研ぐ。

■1929年創立の歴史を持つ伝統校


 中野区に位置する明大中野は、1929年創立の長い歴史を持つ伝統男子校。戦後(1949年)に明大付属校となり産官学に加えてスポーツ・芸能に多くの人材を輩出している。野球部は甲子園出場こそ無いものの、2008年秋にはベスト4へ進出し、21世紀枠都推薦校に選ばれた。2023年にはプロ注目の大型右腕・中村海斗(現・明大2年)が注目を集め、2024年春には都大会で進撃を見せてベスト4へ進出し、夏の第2シードを獲得した。同年夏には4回戦で東亜学園に惜敗したが完全燃焼。そして今夏も4回戦・岩倉戦で惜敗となった中で“明中(めいなか)魂”を体現してみせた。


■夏大会後に岡本前監督が勇退


 夏大会後には、OBの岡本良雄前監督(現総監督)が勇退し、佐藤晃平助監督がタスキを受けた。明治大学卒業後に英語教員として東福岡(福岡)に勤務し、応援団部の顧問を務めながら休日は中学硬式チームで指導。2017年に母校・明大中野教員となると、野球部助監督として岡本監督を支えてきた。

佐藤新監督は、岡本前監督の野球を通じた人間教育を継承した上で甲子園出場を目標に掲げる。求めるのは何があっても動じない、精神的に「強いチーム」だ。新指揮官は「監督として母校のユニホームに袖を通すことに対して身が引き締まる思いです。一方的に教えるのではなく、助言をし、選手同士で話し合わせることで生徒たちの考える力を養っていく。野球を通じて社会で戦える選手を育てていきたい」とグラウンドに立つ。岡本前監督は、総監督として新体制を見守る。


■学年の枠を越えた団結力が武器


 新チームの主将となったのは、近藤友樹主将(2年=内野手)。吉村新太副将(2年=内野手)、伊藤亮矢副将(2年=外野手)と共にチームを盛り上げていく。投手陣は最速145キロの絶対エース関飛鷹(2年)が軸。攻撃では、旧チームから主軸としてプレーした攻守の要・石和田倫太郎(2年=内野手)、主砲・安野玄音(2年=捕手)らが力強い打球を飛ばす。

新チームのスローガンは「笑顔・執念・愛される人間」。学校生活から規律ある行動を取って、人としての成長を心掛ける。今季のチームは2年生8人、1年生15人の少数精鋭。学年の枠を越えた団結力が武器だ。近藤主将は「部員全員の力を合わせて、明大中野史上初の甲子園出場を狙っていきたい」と視線を上げる。甲子園は視界に入っている。選手たちは野心を胸に聖地を目指していく。

おすすめの記事