2025年秋【チーム紹介】群馬・勢多農林 「思考自走野球」 甲子園経験指揮官の就任で新たなスタート
勢多農林

勢多農林
「思考自走野球」

甲子園実績を持つ小暮監督が今秋就任
野球IQを高めて、いざ「勢多農林旋風」

 群馬高校野球界では前橋、高崎などに次いで長い歴史を持つ地域伝統校・勢多農林。今秋からは、選手・指導者として甲子園を経験した小暮直哉監督(前橋東・前監督)が就任し、旋風を起こすべく新たなスタートを切った。

■考えて行動できる選手を育てる


 選手たちが目を輝かせながら練習に取り組んでいる。今秋から勢多農林を率いるのは、前橋高出身で選手時代の2002年に捕手として選抜出場、教員採用後に前橋工監督として2010年の選抜甲子園を経験した小暮監督だ。

自ら考えて行動できる選手を育てる「思考自走野球」をテーマに掲げる。前任の前橋東監督時代には、創部初の春ベスト4(2017年)、夏ベスト8(同)、中毛リーグ初優勝などの実績を挙げた。実績の乏しかった前橋東の確固たる土台を築いたのちの2025年春に勢多農林へ異動となり秋からタクトを振る。



■高校野球の未来を照らす指導


 今夏の群馬大会で勢多農林は、桐生工、渋川工に勝利して26年ぶりにベスト16進出を果たした。新チームは2年生9人、1年生2人の少数精鋭だが、秋1回戦で大間々に勝利して、考えてプレーすることの喜びを知った。新たな船出を図ったチームは“脱・丸刈り”を採用し、坊主頭にサヨナラを告げた。それを知った一般生徒が仮入部するなど変化の兆しが見えている。

小暮監督は「自分自身まだまだ未熟だが、選手と一緒に学んでいきたい。理想は『監督がいなくても勝てるチーム』。自走できる選手を育てて新しい歴史を作っていきたい」とグラウンドに立つ。指導者、選手の新たな挑戦は、高校野球の未来を照らす。

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