【高崎 野球部】「丹念 執念 情念」 #高崎

目指すは「スリリングベースボール」
境原尚樹監督が今春から「再登板」

1981、2012年春の選抜に出場した実績を持つ伝統の進学校・高崎。考える野球を実践する選手たちは、「スリリングベースボール」をテーマに遥かなる甲子園を目指す。

 

■1981、2012年に選抜出場

高崎は、文武両道の精神を貫きながら日々白球を追い続けている。

最初の甲子園は1981年春。エース川端俊介、外野手・境原尚樹(現高崎監督)らを擁したチームは、関東大会で準優勝し初の選抜出場を勝ち取った。そのときの様子は、ノンフィクション小説「スローカーブを、もう一球」(山際淳司著)に描かれている。伝統のユニフォームを身にまとうチームは、2011年の秋季県大会で準優勝となり関東大会へ進出すると1回戦・東海大望洋、準々決勝・東海大甲府戦を突破してベスト4へ進出。1981年以来、31年ぶりの選抜出場を果たした。選抜初戦で近江に2対7で敗れたものの高崎の矜持を示した。公立進学校が再び甲子園の土を踏んだことは、多くのチームに勇気を与える結果となった。

■走攻守で果敢にチャレンジ

部訓は「丹念 執念 情念」 。OB指揮官である境原監督が2007年の就任時に、選手たちと話し合いを重ねた末に決めた言葉だ。選抜甲子園の地に立った指揮官は「野球だけではなく勉強も人生も、情熱と執念を持ち、地道に努力することがすべてだと思うのです」と話す。この部訓はグラウンド横の掲示板に掲示されているが、選手たちはこの言葉を道標にして、2012年春の選抜切符をつかみ取った。

境原監督は、自身の現役時代と、指導者時代で「2度の甲子園出場」を果たすことになった。今季のチームスローガンは「スリリングベースボール」。私学すう勢の時代の中で、走攻守で果敢にチャレンジするプレーを目指していく。

■境原監督が今春に“復帰 ”

2007年からチームを率いる境原監督は2019年の夏大会中に体調を崩して入院することになり、大会中に急遽、大隅昭彦コーチが指揮を執ることになった。大隅コーチは2020年3月まで監督を務め、昨秋から現場復帰していた境原監督に再びバトンを渡している。1年半ぶりの“再登板”となった境原監督は、休養前と同じ情熱でグラウンドに立つ。

選手たちは、考える野球を実践しながら3度目の甲子園を目指す。伝統は、脈々と継承されていく。

 

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