【日本ウェルネス】 「野球の大切さ」

元岩倉指揮官が2021年秋から指導
個性派プレーヤー集結、飛躍の予感

 各大会で力強いプレーをみせる日本ウェルネス。2021年秋からは、元岩倉指揮官の磯口洋成監督が指導。選手たちに「野球の大切さ」を伝えている。

■大きな可能性を秘めるチーム  

日本ウェルネスは2011年創部と歴史はまだ浅いが、東東京を舞台にして甲子園出場歴のある実績校と名勝負を演じている。2015年夏に東東京大会初勝利を挙げると2016、2017年夏には2年連続でベスト16へ進出。チームの存在感を示した。2019年10月には、埼玉県さいたま市に、秋ヶ瀬ウェルネスグラウンドが完成。選手たちは、恵まれた環境で思い切り白球を追っている。仲間と共に切磋琢磨する球児たちの姿からは、野球ができる喜びが伝わってくる。大きなポテンシャルを秘めるチームには、飛躍の予感が漂っている。

■一球一打の大切さを指導  

かつて東東京を盛り上げた名将が日本ウェルネスを指導している。社会人・日産で活躍した磯口監督は、岩倉で計26年間指揮を執った実績を持つ。1997年夏には、岩倉を初の夏甲子園へ導いている。甲子園を知る指揮官は、2021年秋に日本ウェルネス監督へ着任。60年以上にわたり野球で学んできた経験を選手たちに還元している。磯口監督は「時代は変わっているが、野球のルール、本質は変わらない。伝えているのは『野球の大切さ』。一球一打、日々の1日を大切にすることによって人生は変わっていく。一生懸命に打ち込むことで、だれもが成長できる」と選手たちをサポートしている。指揮官が大事にしている言葉は「走姿顕心」。プレーする姿から何を伝えられるかを、選手たちと考えている。

■ポテンシャルを秘めるプレーヤー  

2022年夏の東東京大会では3回戦で城東と対戦、7対5とリードして9回裏を迎えたが3失点してサヨナラ負けとなった。新チームで迎えた秋大会は2回戦は早稲田実と戦い、5回まで3対0としたが結果的には3対4で逆転負けを喫した。チームの課題は、ゲーム終盤の戦い方。指揮官は「善戦で満足してはいけない。勝ち切ることで成功体験を植えつけてあげたい」と話す。2023年のチームは、神﨑翔主将(3年=捕手)、神﨑順主将(3年=内野手)の双子ダブル主将を軸にエース鍵飛雅(3年)、プロ注目の身長190センチ大型右腕辻口輝(3年)、173センチ90キロの主砲・古舘侑士(3年=内野手)らポテンシャルを秘めるプレーヤーが集結する。持ち前の明るさを武器に前向きに練習に励むチームには、飛躍の予感が漂っている。日本ウェルネスの新たな挑戦はすでに始まっている。

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