3年生の皆さん、お疲れ様でした!
第1シード、8年ぶりの甲子園へ戦力充実
主将・森田を軸に投打のバランス整う
健大高崎は今春の選抜大会に出場し、春関東大会を制覇した。第1シードで群馬大会へ臨むチームは、8年ぶりの夏甲子園を目指して一戦必勝で戦っていく。
■史上最強の投手陣
今夏の群馬大会の優勝候補筆頭だ。昨秋の県大会で優勝し秋関東ベスト4で選抜甲子園へ出場。さらに春県大会を制すと関東大会でも列強を相手に堂々たる戦いをみせて頂点に立ってみせた。驚くべきは、絶対エース小玉湧斗(3年)が関東大会メンバーから離脱、代役として2人の1年生投手・石垣元気、佐藤龍月が急遽エントリーされたが、両投手が好投をみせて勝ち上がった。エース不在で関東を制した健大高崎は、夏大会ではエース小玉が背番号1で復帰登録。左腕・加藤達哉(3年)、右腕・多田結祐(3年)も安定、健大高崎史上最強の投手陣で王座奪還を狙う。
■夏へ熾烈なメンバー争い
春大会以降、熾烈なメンバー争いが展開され、チームはさらに進化した。石垣、佐藤龍の1年生2選手が関東大会で結果を残したため、夏登録20人の枠は激しい競争となった。エース小玉、森田光希主将(3年=内野手)、半田真太郎(3年=内野手)、増渕晟聖(3年生=外野手)のセンターラインは昨夏からプレー。彼らの経験値がチームの基盤となる。青栁博文監督は「夏は3年生の思いがプレーにつながる。力が同じであれば3年生を使っていく」と方針を示唆。大会20人中3年生は15人。部訓である「不如人和(ふにょじんわ)」の言葉のもと部員101人の団結力で勝負していく。半田は「夏は7年間も甲子園へ行っていない。春の選抜では初戦で報徳学園に負けて悔しい思いをした。この夏にもう一度、甲子園へ行く」と力を込める。
■新しい歴史をつくっていく
2020年の独自大会を含めると夏は、3年連続決勝戦で涙をのんでいる。2021年夏は、最強打線を武器に大会へ乗り込んだが決勝で前橋育英に1対6で屈した。昨夏は準決勝で利根商に勝利して決勝へ進出。再び甲子園まで“あと1勝”に迫ったが、ダークホース樹徳の勢いを止めることができずに4対6で惜敗となった。選手たちは、先輩たちの思いを背負って大舞台へ向かう。チームスローガンは「頂点奪取」。森田主将は「これまでの結果を“清算”して、自分たちの代で新しい歴史をつくっていく。このメンバーで1日でも長く野球ができるように一戦必勝で戦っていく」と話す。健大高崎は今夏、閉ざされた扉を開けて、新たな時代へ突き進む。