【東亜学園】「挑戦者」

3年生の皆さん、お疲れ様でした!

3度の夏甲子園実績を誇る伝統校
4年ぶりに夏全体合宿でチームに一体感

1980年代に3度の夏甲子園実績を誇る伝統校・東亜学園。今年は4年ぶりに夏の全体合宿が復活、一体感を高めて東東京大会へ向かう。

■手応えをつかんで東東京大会へ

東亜学園は今年6月の週末に学校施設で合宿を行い、集団行動によってチームの一体感を高めた。昨夏は夏メンバーに絡む選手のみの合宿だったが、コロナ禍が落ち着いた今年は1〜3年生までの全員が参加。同じ釜の飯を食べながら切磋琢磨を続けて、メンバー最終選考、チームの総仕上げに入っていった。チームは春大会以降に、1・2年生がグッと力を伸ばしてメンバー争いに絡み、学年の枠を越えた熾烈な競争が戦力の底上げにつながったという。チームは夏大会直前の練習試合でも内容の濃い戦いを演じ、大きな手応えをつかんで夏の東東京大会へ向かっていく。

■先輩の気迫から学ぶ

今年6月23、24日に東都大学野球連盟の1・2部入れ替え戦が実施された。1部駒沢大と2部東洋大が対戦したが、その初戦で、東亜学園出身の東洋大4年プロ注目大型左腕・細野晴希が先発し完投勝利を収めて1部昇格に大きく貢献した(東洋大2連勝で1部昇格)。最速150キロの細野はチームの勝利のために気迫のピッチング。東亜学園の選手たちは練習前などにその試合をチェックしていたというが、先輩の渾身のプレーと魂は、後輩たちに伝わったはずだ。細野に負けないポテンシャルを秘めるサウスポー齋藤颯真(3年)は「(細野さんのように)チームを勝たせるピッチャーになりたい」と気持ちを込める。

■チャレンジャーとして戦っていく

今年のチームは、三浦寛明主将(3年=三塁手・投手)が軸となり、投打のバランスが整っている。実戦派右腕・大沢健翔(3年)とサウスポー齋藤のダブルエースが確立され、失点は計算できる。攻撃では甘利悠斗(2年=内野手)らが力を伸ばして打線は活気付く。チームは昨秋2回戦で二松学舎大附に3対5で惜敗、今春は3回戦で桜美林に1対11で屈した。秋、春ともに東西東京の優勝候補との対戦。勝つことはできなかったが収穫もあった。三浦主将は「今年のチームは秋、春ともにベスト8にも到達できていない。結果が出ていないことをしっかりと受け止めてチャレンジャーとして戦っていく。スローガンの『全力疾走 全員守備』を体現して勝ち上がっていきたい」と話す。東亜学園は今夏、伝統校復活の福音を鳴らす。

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