髙橋光成投手と地元野球少年・少女の交流会レポート

埼玉西武ライオンズ 髙橋 光成投手
地元沼田市で交流会

2024シーズンはプロ10年目のターニングポイント
目指せ160キロ、地元の子どもたちに夢を伝える

埼玉西武ライオンズ髙橋光成投手が地元の子どもたちとふれあう「髙橋光成投手と地元野球少年・少女の交流会」が12月2日に群馬県沼田市の利根沼田文化会館で行われた。会場には約900人の子どもたちが集まり、髙橋選手の話に耳を傾けた。

プロ9年で計65勝、日本を代表するエース

髙橋投手は沼田市利根町出身。野山で野生動物を追って遊んでいたことで足腰が鍛えられたようだ。中学時代は軟式野球でプレー。県内のいくつかの強豪高校から誘いがあった中で、前橋育英でのプレーを選択。1年生秋から主戦としてマウンドに立つと威力あるストレートで存在感を示した。2年生時の2013年にエースとしてマウンドに立ち、学校初の夏甲子園出場で全国制覇の快挙を成し遂げた。髙橋投手は甲子園で最速148キロのストレートと落差の大きいフォークを武器に圧巻のピッチング。高校3年時には甲子園出場は果たせなかったものの同秋に西武ライオンズからドラフト1位指名されて入団。1年目から5勝を挙げると、着々と進化を遂げて2021〜2023年は3年連続で2ケタ勝利。9年で計65勝を挙げて西武、そしてパ・リーグを代表する投手へと成長した。

2023シーズンは10勝8敗で、オフにはメジャー行きの希望を球団へ伝えた。来年以降、メジャー進出の可能性がある。髙橋投手は「目標は優勝なのだが、『勝ち』というのは一人では達成し得ない。自分ができることは全力で一球一球気持ちを込めて投げることだけ。0点で抑えてマウンドを降りることだけを考えている。今秋は家で日本シリーズ(阪神対オリックス)をテレビで観ていたが来年は自分があの舞台にいたい」とリーグ優勝、そして日本一を誓った。

来年8月には敷島球場で西武戦開催

「髙橋光成投手と地元野球少年・少女の交流会」は2017年に始まった髙橋投手と地元の子どもたちとの交流会。主催は沼田市に拠点を置く目崎鉄工「髙橋光成を応援する会」。会では地元関係者からメッセージが送られたあとに、「野球トーク」と題して、髙橋投手が野球のことからプライベートなことまで様々な質問に答えた。球速へのこだわりについて問われた髙橋投手は「今シーズンは157キロまで更新した。球速アップのためにウェイトとピラティスでの下半身強化は常にやっている。実際に1年で3〜4キロ上がったので効果があると思う。160キロは『投手のロマン』なので絶対に達成したい。160キロを出さないと野球をやめられない」と笑顔をみせた。

来年8月には敷島球場でのパ・リーグ公式戦・西武対オリックス戦が予定されている。髙橋選手は「敷島は群馬の子にとっては甲子園みたいな憧れの地。僕もまた敷島で投げたい。みんなで松井(稼頭央)監督(西武監督)にゴリ押ししてください」と地元凱旋登板に期待を寄せた。目崎鉄工・目崎公平社長は「(メジャーリーグ挑戦を希望しているため)来年はこのイベントができないかもしれないのは確かに寂しいが、光成くんには群馬県初のメジャーリーガーになってほしい」と激励した。髙橋選手にとって2024年は、プロ10年目のターニングポイント。最多勝、そして優勝を目指して新シーズンに挑む。

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