【日大三】「3連覇へ」

39回の甲子園出場を誇る名門
強力打線を武器に今夏は3連覇を狙う

春夏通算39回の甲子園出場を誇る名門・日大三。夏2連覇中のチームは、強力打線を武器に3連覇を狙っていく。

■2023年夏を制して西東京2連覇  

日大三は昨年3月に小倉全由前監督が勇退して、長きに渡って部長を務めていた三木有造監督がバトンを受けた。新体制で臨んだ昨夏の西東京大会は、初戦となった3回戦で国士舘に快勝すると準々決勝で駒大高、準決勝で明大中野八王子を下して決勝戦へ進出。甲子園出場に王手をかけると、エース安田虎汰郎(2024年春・早稲田大入学)の好投によって日大鶴ヶ丘に3対1で勝ちきり、新監督の初陣で西東京の頂点に立った。監督交代のシチュエーションで、2022年夏に続いての2連覇。伝統の底力を発揮して栄冠を勝ち取ってみせた。

■昨夏は三木監督の初陣で栄冠  

三木監督は和歌山県出身。高校野球をするために日大三に進学。東洋大に進んだあとに指導者を目指して教員の道へ。教員資格を取るために大学に残る傍、母校でコーチを務めたのが指導の始まり。そのときは小倉前監督が着任した1997年だったという。参謀として26年間チームを支えて2度の全国制覇を成し遂げた。そして昨春にチームを任された。三木監督は「新しいことをやるのではなく、これまでと同じことをひたむきにやっていくだけ。小倉監督だったらどうしているかを考えながら戦っています。昨夏の西東京大会で優勝したときは、嬉しさというよりもホッとしたのが正直な感想です。ただ戦いは続いていくので生徒たちのために私自身が学んでいかなければいけない」と語る。

■打線の破壊力は全国屈指  

新チームで迎えた昨秋都大会は2回戦で二松学舎大附に8対15のコールド負けとなった。コールド負けは2021年秋の国学院久我山戦以来のことで、指揮官、選手たちは屈辱を味わった。選手たちは、ここから這い上がっていく。今季のチームは、リーダーシップを備える土井貴仙主将(3年=外野手)を絶対軸に、飯田拓音(3年=内野手)、岡本弦士(3年=外野手)、織田大成(3年=外野手)のクリーンアップが強打でチームを牽引していく。投手陣は、サウスポーエース谷亀和希(3年)、チェンジアップを武器とする制球派左腕・畠山将豪(3年)も力を伸ばして夏に照準を合わせる。土井主将は「今年のチームは強力打線が武器。どこからでも点が奪える打撃でピッチャーを援護して夏3連覇を狙う」と胸を張る。三木監督のもと一つになるチームは、伝統を継承して次なる時代を創っていく。

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