「攻撃野球」でつかんだ春準優勝
作新、文星のライバル撃破で大躍進

春夏4度の甲子園出場を誇る伝統校・宇都宮商。最強世代の呼び声高いチームは「攻撃野球」をテーマに春準優勝の結果をつかんだ

■ノーシードからの躍進劇

宇都宮商が春大会を乱戦へ導いた。ノーシードで参戦したチームは2回戦で大田原、3回戦で佐野、4回戦で鹿沼商工に勝利して勢いに乗った。準々決勝では選抜出場の作新学院と対戦。春2連覇中の王者に対して最速138キロのエース山崎翔大(3年)が、伸びのあるストレートを軸に相手打線を封じていった。1対1で迎えた8回には、内野ゴロの間に2塁走者が一気に好走塁でホームを突いて勝ち越しに成功。エース山崎が作新打線を2安打1点に抑えて2対1で勝ち切ってみせた。

■春の進撃を夏の甲子園へつなげる

作新学院を撃破した宇都宮商の勢いは止まらない。準決勝では文星芸大附と対戦して、一歩も引かない戦いを演じていく。初回に2点を奪って主導権を奪うと、6回に一度追いつかれたが、その裏に2点を加えて5対3で勝利した。エース山崎は9安打を打たれながらも粘り強いピッチングで完投勝利、チームを決勝へ導いた。決勝戦はエース山崎が先発のマウンドに立ち、6回まで白鴎大足利打線を1点に抑える好投をみせた。3対1で終盤を迎えたが、7、8回に疲れがみえて計4失点。3対5で敗れる結果となったが、県立伝統校の躍進には大きな拍手が送られた。OB指揮官の山口晃弘監督は「選手たちが冬の練習の成果を春の舞台で発揮してくれた。」と選手を労った。春の進撃は、夏の甲子園出場へとつながっていくことだろう。

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