都立初の甲子園出場を果たした伝統校
“国高旋風”で二度目の聖地を目指す

都立屈指の進学校でありながら1980年夏、都立校初の甲子園出場を果たした国立。選手たちは「国高(くにこう)旋風」をテーマに掲げ、就任2年目の堀田一弘監督と密にコミュニケーションを取りながら各々の課題と向き合い、二度目の甲子園出場を目指してレベルアップに励んでいる。

■春のシーソーゲームを糧に再始動

今春は一次予選で葛飾野に3対2で競り勝ち、本大会に進出。1回戦は2投手の継投で篠崎に4対0で完封勝利。立志舎と対戦した2回戦は5対5で迎えた9回に2点を勝ち越したが、その裏に3点を奪われて7対8でサヨナラ負けを喫した。「競った展開で最後の最後に体力的にも精神的にも弱さが出た。緊迫した場面や勝負どころの心境や雰囲気を公式戦で経験できたことはチームの大きな糧になる」と堀田監督。國分結太主将(3年=外野手)は「夏の大会に向けて苦しい場面でも自分たちの最大限の力が発揮できる精神力が必要だと感じた」と振り返る。惜しくも屈したが公式戦での緊迫したシーソーゲームから多くのことを学んだ。


■持続可能な国高野球部を目指して

昨春からチームの指揮を執る堀田監督は「選手たちも自分も遠慮なく意見が言い合える間柄になってきた」と話す。堀田監督は赴任前から国立に伝統的に根付く選手たち主導の練習を尊重し、選手と話し合いながら課題に応じた練習法やドリル、考え方などを提案している。また、「国立の選手たちは考える力と考えたことを体現する力が備わっている。練習環境を整えれば選手たちは大きく成長できる」と感じ、メンタルトレーニングやバッティング、ピッチングなどの専門外部コーチの招聘やグラウンド周辺の美化、トレーニング器具の導入など、保護者やOBの協力を得て練習環境の整備にも力を入れている。「伝統や文化の基盤ができれば、監督や選手が変わっても取り組みは次の世代につながっていく。持続可能な国高野球部をつくるのが使命だと思って取り組んでいます」と話している。

■国高旋風で44年ぶりの聖地・甲子園へ

練習に充てるなどしてレベルアップを図っている。「限られた時間で効率よく、その日にできる最大限のことをして成長を目指しています」と國分主将。さらに、投球の回転数や変化量などが計測できる測定器「ラプソード」などを用いて、選手たちはさまざまな能力を数値化。定期的な測定で自分の現在地や成長を可視化し、効率よく合理的に弱点や課題と向き合えるようにしている。
 44年ぶりの甲子園を目指すチームは「国高旋風」をテーマに掲げる。國分主将は「甲子園に出場して支えてくださった方々への恩返しをしたい。さらに多くの人たちに勇気と希望を与え、挑戦することの大切さを伝えたい。西東京で一番長く野球ができるチームを目指します」と意気込む。国高旋風を巻き起こし、再び聖地・甲子園へ―。国立ナインは西東京の頂点を目指して突き進む。

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