34年ぶりの春関東大会でチーム一丸
初戦で健大高崎に屈するも夏へスケールアップ

宇都宮商が34年ぶりに春関東大会へ出場した。初戦で今春選抜優勝の健大高崎と対戦して敗れたが、この経験は夏へとつながっていく。

■宇都宮市内のライバル2校を撃破

春夏4度の甲子園出場実績を持つ伝統校・宇都宮商。今年の3年生は、投打のタレントが揃った期待の世代だった。今春はその選手たちが、持てる力を発揮してみせた。飯村允喜主将、リードオフマン浅見碧人、主砲・野中玲臣、エース山崎翔大らを軸に栃木大会を勝ち上がった。準々決勝では作新学院相手に、エース山崎が2安打1失点の完投によって2対1で勝利。準決勝では文星芸大附に対して、エース山崎の3失点完投で5対3で勝ち切った。宇都宮市内のライバル2校を撃破しての関東大会出場に宇商ファンは湧いた。

■関東大会参加17チーム中公立は2校

関東大会では選抜優勝の健大高崎と初戦で対戦する“強運ぶり”を発揮。全国制覇の健大高崎の胸を借りる戦いになったが、エース山崎が相手の重圧に負けて初回に6失点し本来のピッチングができなかった。0対10の5回コールドとなったが、チームにとって全国トップレベルの力を目の当たりにしたことはプラス。この敗戦がチームをさらに強くするはずだ。
 今回の関東大会参加17チーム中、公立は宇都宮商と前橋商の2チームのみ。健大高崎戦の敗戦は、夏に向けての糧。選手たちはこの大敗を受け止めて、7月上旬の夏大会開幕までの時間を過ごす。宇都宮商は公立のプライドをかけて夏の栃木大会へ挑む。伝統校復活の予感が漂っている。

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