【専大附 野球部】「揺るぎない信念」

練習を通じて自立した選手へ。

甲子園は消えても目指す野球は変わらない

時代は変われども専大附が目指す道は変わらない。

どんな状況になっても「揺るぎない信念」で野球道を貫いていく。

2020年7月号掲載
(取材・伊藤寿学)

■ 自分で自分を追い込め

2014年夏にはベスト8に進出。

2016、2018夏もベスト16まで勝ち進むなど、群雄割拠の西東京大会で確かな実績を残す専大附。

その原点は、規律とあいさつだ。

練習は、多摩一本杉球場や、伊勢原・専大グラウンドなどで行っているが、練習場には程よい緊張感が漂っている。

チームの原点は、あいさつと規律。時代は刻々と変わっているが、揺るぎない信念のもと、ブレない野球道を貫いている。

選手たちは、威勢のいい掛け声でグラウンドを走り、鋭気を養っていく。チームを率いるのは、OBの岩渕一隆監督だ。

1989年(平成元年)の就任当初はわずか10人ほどの部活で予算も十分ではない中、ゼロからチーム強化。

移動のために自ら大型バス免許を取得するなど、後輩指導に熱い情熱を注いできた。

岩渕監督は「やらされる練習ではなく、自分で自分を追い込んでいくことが大切。

練習を通じて、自立した選手になってほしい」と指導に熱を込める。

■ 自らの進化を体現する場

2020年のチームは、秋の敗戦からスタートした。

昨夏の主力だった中慎太朗(3年=外野手)、池上空輝(3年=内野手)を中心に秋大会へ挑んだが、一次予選初戦で篠崎に6対8で敗れて、都大会出場を逃した。

野村康佑(3年=捕手)は「新チームになって初めて、自分たちの甘さを知りました。

チーム全体がまとまらなくて、力を発揮できずに負けてしまいました」と振り返れば、池上は「学校生活から見直して、春、夏は1試合でも多く試合をしたい」と話していた。

自分たちの弱さを知った選手たちは、長い冬をトレーニングに費やした。

それぞれが体重を増やし、ウエイトトレーニングでフィジカル強化を図った。

「ベスト8へ進出するには、シードクラスを倒す必要がある。

そのためにはパワーアップは欠かせない」(岩渕監督)。

秋の失敗を繰り返すわけにはいかない。

選手たちは自身を追い込み、心技体の強化を図った。

チームは2月下旬に、専大グラウンドを借りて、“開幕”へ向けて準備した。

しかし、新型コロナウイルス感染拡大によって、学校が休校となり、春も夏も大会がなくなってしまった。

甲子園という目標はなくなったが、チームが目指す道は変わらない。

専大附は強い信念のもと独自大会のグラウンドへ向かう。

そこは、自らの進化を体現する場となる。


専修大学附属高等学校

【学校紹介】
住 所:東京都杉並区和泉4-4-1
創 立:1929年
甲子園:なし
京王商業学校として創立し、1948年に京王高等学校、1969年に現校名に改称。1994年に共学化された。生徒の約9割が専修大へ進学。主な卒業生に俳優の大沢たかお、タレントの東貴博などがいる。

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