激闘制して5年ぶり12回目V
決勝戦では横浜に逆転勝利

東海大相模が神奈川大会決勝で横浜に勝利して5年ぶり12回目の優勝を果たした。春県大会準優勝で臨んだ今大会では投打に力強い戦いをみせ神奈川の頂点に立った。2021年9月に就任した原俊介監督にとって初の甲子園出場となった。

■エース左腕・藤田、右腕・福田が実力発揮

5年ぶりの優勝は東海大相模復活の瞬間だった。東海大相模は春県大会準優勝となりトップシードで神奈川大会へ挑んだ。木村海達主将や金本貫汰らの野手陣、そして大型左腕・藤田琉生、2年生右腕・福田拓翔のダブルエースを軸にしたチームは、一戦ごとにたくましさを増した。4回戦で藤沢清流、5回戦で藤嶺藤沢に勝利してベスト8へ進出すると準々決勝では日大藤沢を終盤の猛攻で突き放して13対1で競り勝ち、横浜スタジアムでの準決勝へ駒を進めた。

■準決勝は才田の走者一掃二塁打で逆転

準決勝・向上戦は福田が先発してゲームを作ると2回には才田和空、柴田元気のタイムリーで2点を先制し主導権を奪う。だが、5回に3点を失うとゲームは3対3で6回以降へ。東海大相模は6回からエース藤田をマウンドに送りゲームの再構築を図った。しかし、8回にミスから1点を奪われ勝ち越しを許すと、なおもピンチが続いた。守備の好プレーによって1点で食い止めると8回裏に才田の走者一掃タイムリー二塁打で逆転に成功。原監督は「生徒たちの力に助けられた」と激闘を振り返った。

■決勝・横浜戦も終盤に逆転劇

決勝戦の相手は、好敵手・横浜だった。横浜スタジアムは2万8千人の観客で埋まり、熱気あふれる中で決勝戦が始まった。東海大相模は左腕エース藤田が先発し、横浜の強力打線に対峙していく。ゲームは一進一退の攻防となった。1対2で迎えた5回裏に金本がソロ本塁打を打ち込んで同点に追いついたものの6回に2点を奪われて2対4でゲームは終盤へ。しかし、選手たちが底力をみせた。8回裏に一挙4点を奪って土壇場でゲームをひっくり返した。最後は塚本空輝がストッパーとして9回を抑えて歓喜の瞬間を迎えた。「熱く指導してくれた原監督を男にしたかった」(木村主将)。就任3年目で初の甲子園切符を手にした原監督は選手たちの手で宙を舞った。縦縞のプライドを宿す選手たちが栄冠をつかみ取った。

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