スローガンは「都立の想像を超える」
「挨拶・返事・全力疾走」で甲子園へ

2019年夏ベスト8、2022年夏ベスト16の実績を持つ高島。今年のスローガンは『都立の想像を超える』。士気上がる選手たちは、春・夏に向けて力を蓄えている。

■都立のプライドを宿す選手

高島は2019年夏ベスト8、2022年夏ベスト16の実績を持つ。2012年秋に都大会ベスト8となり、21世紀枠都候補に推薦されている。2020年夏までチームを率いた島修司元監督(田無監督)が残した部訓「気は技を制す」はサブタイトル「地道な一歩を刻み続けたものだけに栄光は訪れる」の言葉と共に今もチームに継承されている。都立のプライドを宿す選手たちは2021年夏に4回戦、2022年夏に5回戦、2023年夏に3回戦、昨夏に4回戦へ進出。それぞれ二松学舎大附、日体大荏原、関東一、日大豊山に屈したが、強豪相手に一歩も引かない戦いを演じてみせた。東東京強豪の壁を突き破ることができれば視界は一気に開けていく。

■自信と誇りを胸に戦え

2022年秋から指揮を執るのは日比谷出身の牛久保和哉監督だ。大学卒業後に特別支援学校を経て篠崎へ着任。2015年夏の東東京大会ではチームをベスト4へ導いている。指揮官が生徒に伝える基本は「挨拶、返事、全力疾走」。グラウンド内外でこの3項目が徹底できれば、チームはおのずと活気付く。高島は毎年、年末に冬の強化練習を敢行。今年は中・長距離走、フィジカル練習に例年の倍以上の時間を費やして、アスリートとしての基礎力向上を図った。3月の練習試合解禁からは実戦力アップへ移行、春そして夏へ準備を進めていく。牛久保監督は「今年の選手たちは元気があり、野球を楽しむという原点に立ち戻らせてくれるチーム。自信と誇りを胸に戦ってほしい」と期待を寄せる。

■攻守の要・玉城を軸に臨戦態勢

2025年夏へ向かうチームは、長船佑斗主将(3年=外野手)を精神的支柱にして投打のバランスが整ってきた。チームの屋台骨を支えるのは、1年生からレギュラー出場する攻守の要・玉城智寛(3年=内野手)だ。4番を任されているのは主砲・染谷光輝(3年=捕手)。1番・玉城、4番・染谷が得点に絡む。投手陣は、左腕エース大村琉青(3年)が安定、他投手陣も球威を伸ばす。昨秋は1次予選決勝で淑徳と対戦し1対4で敗れた。淑徳は都大会ベスト4へ進出。高島の選手たちの悔しさは、より増した。スローガンは「都立の想像を超える」。長船主将は「都立のイメージを覆すような戦いをみせて甲子園を目指す」と力を込める。選手たちは自分たちの限界を超えて未知の領域へ突き進む。

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