過去5大会で4度健大に敗戦
逆境から這い上がる雑草軍団

桐生第一が春季県大会準決勝で農大二に勝利して決勝戦へ進出した。決勝では健大高崎に屈したが、春準優勝で夏の第2シードを獲得した。

■1999年夏に全国制覇の伝統校

1999年夏に全国制覇を果たした実績を持つ伝統校・桐生第一。チームを率いるOB指揮官・今泉壮介監督は2018年秋からチームを任されて2020年選抜出場を決めている(コロナ禍で交流試合となった)。2021年秋決勝、2023年夏準決勝では健大高崎に勝利するなど「健大キラー」ぶりを発揮してきたが、過去4大会では3度敗れて行く手を阻まれてきた。昨夏、昨秋も健大高崎に屈した。全国屈指の戦力を誇る巨大戦艦・健大高崎にどう食らいつくか。その壁を越えて甲子園にたどり着くことが桐生第一のミッションだ。

■夏に強さを発揮するチーム

今春大会は、チームの成長を示した。3回戦で関東学園大附に11対1、準々決勝では利根商に9対1で勝利した。実力校を圧倒して準決勝へ進むと、秋準優勝の農大二と対峙。長短打に小技を絡めた桐生第一スタイルで得点を重ねると7対3で勝ち切って決勝進出を決めた。先発・齋川航大は9回被安打7の3失点で完投勝利、エースの役割を果たした。チームの軸は、エース齋川、リードオフマン・角田悠輔、4番・松島桜介。決勝・健大高崎戦は、投手陣の総力戦となった中で耐えきれずに0対12で完敗となった。打線も健大高崎の山田遼太、下重賢信の両左腕に抑え込まれた。今大会は進化を示したものの、健大高崎との差がまだ大きいことを知った。夏に強さを発揮する桐生第一は、春準優勝を糧にして、ここから追い込みをかける。

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