連勝ストップの結果よりも大きな価値
チーム底上げで目指す「夏の全国制覇」

今春の選抜王者、春季神奈川県大会優勝の横浜が関東大会をベスト4で終えた。昨秋からの公式戦連勝は止まったが新戦力のほか新たな投手起用を試した戦いは、夏へつながっていく。

■ショート池田の「二刀流」準備

 横浜は昨秋の新チーム始動から公式戦25連勝で春季関東大会を迎えた。阿部葉太主将を軸にしたチームは昨秋の神奈川県、関東、明治神宮大会を制覇。今春の選抜では全国強豪を圧倒して秋春連続の全国制覇を成し遂げた。選抜帰りの春県大会でも進撃を続けて神奈川優勝。公式戦無敗で春季関東大会を迎えた。今大会は阿部主将、エース奥村頼人がコンディション問題によって先発から外れる状況。それでも2回戦で作新学院に8対1で快勝。ショート池田聖摩が2回途中からロングリリーフし勝利をつかみ取った。

■神奈川夏の王座奪還へ最終調整

準々決勝の相手は浦和学院。織田翔希が8回途中まで無失点の好投をみせると、片山大輔へのワンポイントリリーフ。最後は池田がストッパーとして締めて勝ち切ってみせた。阿部主将、エース奥村頼不在で、関東強豪・浦和学院に競り勝つ「強さ」を示した。準決勝・専大松戸戦は投手5人の総力戦となった中で3対4の惜敗、昨秋からの連勝は27で止まった。野手陣では今村稀翠が2回戦で3安打、準々決勝で4安打を放つなど結果を残して猛アピールしてみせた。連勝は止まったが、結果以上の大きな価値を得た。「阿部、奥村頼が万全ではない中での戦いだったが夏に向けての良い教訓になった」(村田浩明監督)。
 関東大会後、新戦力1年生がメンバー組を脅かすプレーをみせるなど熾烈な競争が続く。夏は特別な戦い。昨夏に苦杯をなめた横浜は神奈川大会の王座奪還へ向けてギアを上げていく。

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