1999、2001年夏に甲子園出場
“かがり火”を頼りにいざ3度目の聖地へ
1999、2001年夏に甲子園出場を果たした城東。今季のスローガンは「燎」。3度目の甲子園を目指して闘志を燃やし続ける。
■実践しながら進化を遂げるチーム
城東は毎年、漢字1文字のスローガンを考案しているが今年の文字は「燎(リョウ)」だ。文字どおり「燃える」という意味のほか、「かがり火」としても意味を持つ。選手たちは、この文字を背中にデザインしたトレーニングシャツを制作し、背負いながら日々の練習に励む。攻守のキーマン北見航太朗(3年=投手・外野手)は「闘志を燃やしながら甲子園という目標へ向かっていきたい」と気持ちを込める。選手たちは、自分たちで練習メニューを考えて、実践しながら進化を遂げる。情熱という“かがり火”を頼りに甲子園を目指していく。
■都立で2度の甲子園は城東のみ
城東は1999年夏に初の甲子園出場を果たすと、2001年夏にも甲子園出場を決めた。都立で2度の甲子園出場実績を持つのは、城東のみ。優勝後には、神宮球場からJRで移動し亀戸駅へ。多くの地域ファンが見守る中で、優勝旗を掲げながら学校までを“パレード”したという輝かしい伝説が残っている。いまのチームを指揮するのは、2001年夏の甲子園を経験したOBの内田稔監督。2017年秋から母校を率いて2022年には準々決勝で関東一を撃破してベスト4へ進出した実績を持つ。城東の練習は、選手主体。内田監督は「グラウンドで戦うのは選手たち。選手たちが日々の練習から力を発揮していくことが、夏の勝利につながっていく」と選手たちに寄り添う
■夏は一戦必勝で甲子園へ
今年のチームは、攻守の要・滝浪央翔主将(3年=内野手)が軸となりチームを牽引している。そして北見、篠原康紀(3年=投手)、松尾颯祇(3年=捕手)ら地力のある選手が揃い、戦力は整ってきた。
昨秋は予選で八王子実践に屈して都大会出場を逃した。今春は予選を突破したものの1回戦で拓大一に敗れた。城東は例年、夏に照準を合わせるチームながらも、今季はここまで大会で未勝利。このままで終わるわけにはいかない。滝浪主将は「秋・春は思うような成績を残せずに悔しい思いをした。夏は、挑戦者としての気持ちを忘れずに一戦必勝で戦っていく」と雪辱を期す。2001年の甲子園出場から20年以上が経過したが、甲子園への“かがり火”は消えていない。城東は、聖地への道をたくましく歩んでいく。