日本学園のユニホームでのラストサマー
来年4月から「明大世田谷」へ校名変更

伝統校・日本学園は2026年4月から「明大世田谷」に校名変更となる。今夏は日本学園のユニホームでプレーする最後の西東京大会となる。

■2022年夏からカウントダウン

“最後の夏”がやってくる。日本学園は2021年末に学校公式サイトで2026年4月から学校名が「明大世田谷(明治大学付属世田谷中学校・高等学校)」になることを発表していた。校名変更リリースにより、2022年夏からカウントダウンが始まった。夏が終わるたびにその瞬間が近づき、今夏が日本学園の校名でエントリーする最後の西東京大会となる。現在の1・2年生は新チームの秋大会が日本学園としての最終大会となり、来春から「明大世田谷」のユニホームに袖を通すことになるという。

■1試合でも多く試合をしたい

日本学園OBでチームを指揮する髙橋裕輔監督は校名変更発表からの4年間、「日本学園の名を歴史に刻もう」と選手たちに語りかけて、ここまでの時間を過ごしてきた。2022年夏、2024年夏には5回戦(ベスト16)へ進出。2023年夏は3回戦で早稲田実と対戦し0対3で惜敗したがベストを尽くした。昨秋のドラフト会議ではエース古川遼がソフトバンクから育成1位指名を受けるなど(桐蔭横浜大へ進学)、日本学園のグラウンドで選手たちも大きく成長してきた。髙橋監督は「日本学園のユニホームが最後になるのはもちろん寂しさはあるが、学校母体は変わらないので校章もそのままでチームは継続していく。ただ、一つの区切りでもあるので今夏は1試合でも多く試合をしたい」と語る。

■長い歴史にふさわしい試合

 今年のチームは「ベスト8以上」を目標に始動した。昨秋は予選で強豪・創価と対戦し2対3で敗れて都大会出場は果たせなかったが、手応えはつかんだ。春は予選突破し1回戦で桜美林戦と対戦。9回まで5対4でリードしていたが、9回裏に2失点して無念の逆転負けとなった。
 秋・春ともに悔しさを味わったが、夏に向けてチーム力はアップしている。打撃では3番・西脇冬磨(3年=外野手)を軸に前沢優斗(3年=外野手)、土屋佳一朗(2年=内野手)ら好打者が揃う。投手陣は津曲康貴(3年)、隼瀬悠佑(2年)が中心となりゲームを組み立てていく。北野斗麻主将(3年=内野手)は「日本学園の長い歴史にふさわしい試合を見せたい。来年から明大世田谷としてプレーする後輩たちのためにも、次につながる戦いにしたい」と気持ちを込める。日本学園での戦いは今夏で幕を下ろすが、彼らの魂は継承されていく。

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