【チームレポート】東海大菅生 若林弘泰監督が勇退し、OB宮原上総新監督が就任。“菅生野球”の伝統を継承し再び甲子園へ

東海大菅生

「王座奪還」

若林監督が勇退し新体制で秋スタート
“菅生野球”の伝統を継承し再び甲子園へ

 春夏計9回の甲子園出場実績を持つ東海大菅生。今夏で若林弘泰監督が勇退し、OB宮原上総・新監督が就任した。今秋、西東京強豪が新たなスタートを切った。(取材・伊藤寿学)

■今秋から新監督でスタート


 新たな時代の始まりだ。春5回・夏4回の甲子園出場を成し遂げてきた西東京の雄・東海大菅生。元プロ若林前監督が就任した2009年からチームレベルを一段上げると、2015年から春夏計5度、聖地でプレーしてきた。

闘志と執念みなぎるプレーがチームの代名詞。2017年には、エース松本健吾(現ヤクルト)を擁し甲子園で進撃をみせると初の準決勝へ進出。優勝校・花咲徳栄に延長激闘の末に敗れてベスト4で終えたが、全国制覇に迫る戦いをみせた。

選手育成も実績を残し、2022年のエース鈴木泰成(青山学院大4年)、キャッチャー福原聖矢(明治大4年)は今秋のドラフト候補に挙がっている。東海大菅生の一時代を築いた指揮官は今夏で勇退した。


■指揮官と選手の絆で勝負
 タスキを受けたのはOB宮原監督だ。2006年春の高校2年時には、選抜甲子園をアルプススタンドで体験。大学卒業後に母校コーチに就任。若林前監督体制のチームを支えて部長も歴任し、2017年夏の甲子園ベスト4ではノッカーも務めた。

そして今夏大会後からチームを任されている。宮原監督は「何かを大きく変えることはなく、若林監督が築いてくれた、泥くさく、あきらめずに戦う“菅生野球”を引き継いでいくだけ。日常生活から規律正しい生活を心掛けることが野球につながっていく。

応援されるチーム、選手になることが甲子園へのルートだと思っている」と話す。新指揮官は選手との対話を重視しながら、新チームの土台をつくっている。指揮官と選手の絆がチームの武器となる。


■「自分たち自身でスイッチを入れる」


 新チームの軸となるのは、1年夏からプレーする攻守の要・吉澤奏佑主将(2年=遊撃手)だ。東海大菅生は過去2年の西東京大会で、いずれも日大三に敗れているが、2年連続で最後のバッターとなったのが吉澤主将だった。

「夏の悔しさを知っている自分が、チームを引っ張っていく。若林前監督時代は熱い指導でスイッチを入れてもらったが、新体制では自分たち自身がスイッチを入れなければいけない。宮原さん(新監督)と一緒に甲子園へ行きたい」と力を込める。

打線は3番・吉澤主将、4番・石黒大心(2年=一塁手)、5番・河合英伸(2年=二塁手)のクリーンアップで得点を生み出す。投手陣は実戦派エース中島龍之介(2年)、二刀流・河合、長身右腕・柳澤成(2年)の3人がゲームをつくっていく。

投打のポテンシャルは高く、チームとして戦うことで甲子園が見えてくる。「西東京の縦縞軍団」は2023年春を最後に甲子園から遠ざかっているが、新たな体制で王座奪還を目指す。

東海大菅生は11月1日の秋季都大会準決勝で二松学舎大附と対戦する。

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