Best8
藤枝明誠「やり抜くチカラ」
「よく頑張ったなという気持ちでいっぱい」光岡孝監督
「最後まで明誠の野球は貫けた」川瀬譲二主将
投打において他を圧倒 春秋王者として“らしさ”貫く
第1シードで臨んだ今夏。頂点に立った者にしかわかりえないプレッシャーの中、チームは最後の大会に立ち向かっていった。(取材・栗山司)(2021年9月号掲載)
川瀬主将の一撃で先制
秋、春の県大会を制覇し、第1シードで迎えた夏。2回戦から4回戦まで全てコールド勝ちで順当に勝ち上がった。それでも光岡孝監督は「計り知れない重圧があったと思う」と選手の心情を察する。 準々決勝の磐田東戦は苦しい試合展開となった。2回に4番・川瀬譲二主将(3年=内野手)の高校通算35本目となるソロ本塁打で先制するも、しぶとく攻める相手打線の前に2対5で敗れた。
明誠の野球を最後まで貫く
絶対的エースの小林輝(3年)はスライダーを武器に毎回の11奪三振。だが、勝負所で、痛打を浴びたことを悔やみ、「相手の方が一枚上でした」と大粒の涙。3回には指の血豆がつぶれるアクシデントがあったが、決して言い訳はしなかった。一方で川瀬主将は「小林は100点満点の投球でした。ディフェンスを大事にして、最後まで気持ちを出す明誠の野球を貫けました」と気丈に振る舞った。
光岡監督が選手をたたえる
光岡監督はプレッシャーの中で戦い抜いた選手をたたえる。「元々、力があったわけではないチーム。それが1年間通して、立派な結果を残してくれた。よく頑張ったなという気持ちでいっぱい」。 「県二冠」の称号は色あせることなく、永遠に輝き続ける。