春夏通算7度の甲子園出場
1986年選抜では準優勝の快挙
春夏通算7度の甲子園出場を果たし1986年の選抜で準優勝となった宇都宮南。2008年春以来の甲子園を目指すチームは、勇敢に、そしてさわやかに戦っていく。
■2008年春以来の聖地を目指して
県立高校として甲子園7度の実績が燦然と輝いている。1976年度創立の学校は、1983年夏に初の甲子園出場。苦しいときも笑顔をみせた当時のチームの戦いぶりから「さわやか宇南」と呼ばれた。1986年の選抜では準優勝という快挙を成し遂げている。
2000年代になってもチームは力を維持し、2004、2005年に夏甲子園、2008年に選抜へ出場した。2005年の夏甲子園以来、栃木では私立が台頭。宇都宮南は県立として最後の夏甲子園となっている。
チームを率いるのは、1983年初甲子園出場時のエース荒井浩司監督。2017年に母校に着任し3年間の部長を経て、2020年4月から指揮を執る。「さわやか宇南」を実践したレジェンドの荒井監督は「『さわやか』とは意図して振る舞うものではなく、プレーから滲み出るもの。それは練習からコツコツ積み上げていかなければいけない」と飛躍のヒントを話す。
■8度目の甲子園へチーム一丸
チームは決して甲子園から遠い場所にいるわけではない。8度目の甲子園を視野に入れるチームは2017年秋、2018年春・夏・秋と4大会連続でベスト8へ進出。昨秋も2勝を上げて3回戦へ進出。3回戦で佐野日大に敗れた。私立実力校を倒すことがいまの課題となっている。
2年生エース石崎蒼真(新2年)は「私立に負けない絶対的な力をつけることが必要」と練習に励む。チームは金枝篤史(新3年=内野手)、沼倉綾大(新3年=内野手)のクリーンアップを軸にしながらもどこからでも得点が奪えるマシンガン打線。投手陣は、エース石崎がクレバーな投球をみせてゲームを作る。怪腕・矢田部真輝(新3年)もストレートの球速を伸ばす。冬を越えてチームはスケールアップ、春・夏に向けての期待は高まる。
坂本法主将(新3年=内野手)は「気持ちで負けないことが重要。チーム一丸となって勢い良くぶつかっていく」とダイヤモンドを翔ける。OB指揮官と選手たちの戦いは、「宇南復活」を懸けた聖戦となる。