【健大高崎】第75回秋季関東地区高校野球群馬県大会 決勝レポート

健大高崎「秋上州制覇」

2年ぶり6回目の秋季県大会優勝
投打のバランス充実、選抜出場へ期待

 健大高崎が秋季群馬県大会決勝で明和県央に勝利して2年ぶり6回目の優勝を果たした。4年連続の秋季関東大会出場の健大高崎は、2年ぶりの選抜出場を狙って関東へ乗り込む。

新生・健大高崎が新たな一歩  

健大高崎は今夏の群馬大会で、優勝候補に推されながらも決勝で樹徳に屈して、甲子園出場を果たせなかった。再起を誓ってスタートを切った新チームだが、前チームからレギュラーとしてプレーしていたのは、増渕晟聖(2年=外野手)、半田真太郎(2年=内野手)ら。フィールドプレーヤーが大きく入れ替わった中で、新生・健大高崎が新たな一歩を踏み出した。攻撃のスイッチ役となるのは、1番・半田、2番・増渕。速さと長打力を備えたふたりが出塁することで打線が活気付く。クリーンアップは、團之原樹(2年=内野手)、佐藤志龍(2年=内野手)、狩野陸人(2年=外野手)のハードパンチャーが並ぶ。

左右のダブルエースがゲームを作る  

この世代の強みは、投手陣だ。背番号1の小玉湧斗(2年)は、前チームからダブルエースの一角としてマウンドに立った経験を持つ。小玉は140キロ超のストレートと切れのあるスライダーが武器の本格派。甲子園出場と自身の成長のため、秋田県から健大高崎に入学するなど覚悟は十分。さらに、サウスポー加藤達哉(2年)も抜群の制球力を軸に安定したピッチングをみせる。投手陣のレベルは、最近の健大高崎で最も高い。今季のチームは、本格派右腕と実戦派左腕の両投手で強豪に立ち向かっていく。投手力に加えて、健大高崎の武器である「機動力」も高く、走攻守のバランスが取れたチームと言える。

一戦必勝で聖地・甲子園へ  

秋季県大会の最初の山場は、準々決勝の前橋育英戦だった。健大高崎は、エース小玉が要所を締めた9回1失点のピッチングをみせると、主砲・團之原の2点本塁打などで得点を奪って4対1で勝利。準決勝では、夏に敗れた相手・樹徳との対戦となった中でエース小玉が粘りの投球でゲームを組み立てると、主砲・團之原が4打点の活躍をみせて7対3で競り勝った。翌日、連戦となった決勝戦・明和県央戦では、左腕・加藤が先発して、明和県央打線を8回8奪三振で無失点。9回を多田結祐(2年)が締めて1対0で勝ち切った。青栁博文監督は「今季のチームは、投打のバランスが整っている。まだ打力が足りないが、ポテンシャルは高い。一戦必勝で戦っていく」と聖地をにらむ。健大高崎は群馬1位で秋季関東大会へ出場。選抜参考試合となる大会で上位進出を目指していく。

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