2003年夏の甲子園初出場から20年
秋予選敗退を糧に再起を誓う「赤い軍団」
2003年夏の東東京大会で初優勝し甲子園初出場を成し遂げた雪谷。甲子園出場から20年目を迎えようとしているチームは、2度目の甲子園を狙っていく。
■2003年夏の東東京大会で優勝
甲子園出場から20年が経過しようとしている。雪谷は、2003年夏の東東京大会初優勝で甲子園初出場を成し遂げた。準々決勝で東京実、準決勝で安田学園、決勝で二松学舎大附に勝利し、優勝旗をつかみ取った。時代は流れているが、選手たちの覚悟は失われていない。私学趨勢の東東京大会に再び都立旋風を起こすべく、部員たちは切磋琢磨を続けている。前チームは、最速145キロのエース右腕・渡邊顕人(3年)が注目を集めた。今夏の東東京大会では3回戦で修徳と対戦。エース渡邊の力投によって投手戦になったが3対4で惜敗した。先輩たちの涙を力に、新チームはスタートを切った。
■身長186センチの大型右腕・御園が軸
新チームは、今夏も経験した身長186センチの大型右腕・御園拓摩(2年)、平山一稀主将(2年=内・外野手)を軸に始動したが、スタメンは総入れ替えとなった。3年生たちが頼もしかった分だけ、2年生たちは自分たちの力不足を痛感した。投手として日本ハム、巨人でプレーしたキャリアを持ち、現役引退後に都教員になった伊達昌司監督は「この2年生は、不器用だが一生懸命に努力できる選手が集まっている。今はまだ結果が出ていないが、ポテンシャルは高い。『伸び率No.1を目指そう』と伝えた」と話す。
■春、夏に勝ち上がれるチームへ
秋季一次予選は、難しいブロックに入った。予選1回戦で日大二と対戦した雪谷は、エース御園が上々の立ち上がりをみせて、ゲームは1対0で4回まで進んだ。しかし5回にバッテリーエラーからチームが綻び4失点。気落ちしたチームは6回にも4失点して1対8の7回コールドで敗れる結果となった。エース御園は「変化球でストライクが取れずに、ストレートを狙われてしまった。自分の力不足だった」と振り返った。このままでは終われない。平山主将は「チームとして力を発揮することができなかった。春、夏に勝ち上がれるチームになっていく」と再起を誓う。冬を目前に、1年生も力を伸ばし、チームに刺激が加わっている。無限大の伸びしろを持つ選手たちは、自らの可能性に挑戦していくことで強くなっていく。