【佐野日大 野球部】 「甲子園」 #佐野日大

春夏通算10度の甲子園出場の名門
麦倉監督就任、5度目の夏で悲願の聖地へ

 春夏通算10度の甲子園出場を誇る佐野日大。夏甲子園は2010年以来遠ざかっているが、麦倉洋一監督就任6年目、甲子園は確実に近づいている。

■攻守のバランスの整ったチーム

佐野日大は2010年以来、12年ぶりの夏甲子園を目指す(選抜は2014年春出場)。新チーム始動直後の昨秋大会では3回戦で青藍泰斗に屈した。投打のスケールアップを図ったチームは、冬を越えて、投打の戦力が整った。野心みなぎるチームは古河琢磨主将(3年=二塁手)を軸に一つになっている。打線は、古河主将、丸山詩温(3年=内野手)、大海然(3年=外野手)のキーマンのほか、182センチ90キロの1年生スラッガー神永悠希(内野手)らが迫力の打球を飛ばす。投手陣は、右腕・上杉隼大(3年)、左腕・佐久間結人(3年)がブルペンでしのぎを削る。守備の要はショートストッパーの中村啓太(3年)。攻守のバランスの整ったチームは今夏のチャンスにかける。

■宿敵は、栃木10連覇中の作新学院  

チームを率いるのは、佐野日大レジェンドの元阪神・麦倉洋一監督だ。1989年にドラフト3位指名で鳴り物入りで佐野日大から阪神へ入団し活躍。肩の負傷によって1994年に現役引退、社会人を経験して2017年に母校へ戻ってきた。名門復活をタスクに指導にあたっているが、佐野日大の前に立ちはだかっているのが、栃木10連覇中の作新学院だ。過去4度の夏・栃木大会で、作新学院に3度屈して、甲子園への道を閉ざされている。昨春は決勝で作新学院に勝利して優勝し、第一シードで夏大会へ臨んだ。だが決勝戦で作新学院に2対3で惜敗し涙をのんだ。今春でも決勝で対戦して2対5で敗れて準優勝。今夏、佐野日大は、作新学院と反対のトーナメントブロックから頂点を狙う。

■目標はただ一つ「甲子園」

佐野日大の目標はただ一つ「甲子園」。選手たちは、栃木の頂点を狙って栃木のトーナメントに乗り込む。作新学院だけが相手ではないが、10連覇中の作新学院を倒さなければ甲子園へのルートが切り拓けない可能性が高い。古河主将は「昨年も決勝で作新学院に負けたが、相手は春から夏にかけてチーム力が上がり、雰囲気が変わってくる。勝つためには技術だけではなく、気持ちの部分でも負けてはいけない」と聖地を目指す。麦倉監督は「(作新学院が10連覇しているので)いまの選手は甲子園を知らない。下の代の選手たちに希望を持たせるためにも、この代で甲子園の道を切り拓きたい」と静かな闘志を燃やす。阪神タイガースのホームグラウンド甲子園球場が、麦倉監督、そして佐野日大の甲子園出場を待っている。

 

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