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神宮球場に最も近い野球部が躍進
今秋は13年ぶりに都大会出場
神宮球場の目の前にある伝統進学校・國學院が、地道な努力によって力を蓄えている。今秋は13年ぶりに予選を通過して、都大会出場を果たした。
■今秋は4年ぶりの公式戦勝利
國學院は神宮球場に最も近いチームだ。同球場正面玄関から幹線道路を挟んで反対側にあり、距離にして約50メートル。選手たちは毎日、神宮球場横を通って通学。東京高校野球の聖地のムードを感じながら学校敷地内にあるテニスコートほどのスペースで練習に励む。現在の部員数は2年生5人、1年生13人の少数精鋭だが、あいさつ、礼儀などの日常生活も重んじながら規律ある活動を行っている。2020年夏の独自大会では、3勝を挙げて4回戦へ進出し存在感を示した。しかし以降は公式戦で12連敗。今秋の予選1回戦で日大一に14対9で競り勝ち4年ぶりに勝利すると、予選決勝で四商をくだして13年ぶりの秋都大会出場権をつかみ取った。
■神宮球場は“近く”て“遠い”場所
チームを率いるのは、國學院OBの倉敷栄治監督だ。現役時代は投手としてプレーし、大学、社会人でも活躍。引退後に母校教員となり、2004年から指揮を執る。新チームのスローガンは「凡事徹底」。倉敷監督は「部活動も学校生活も、当たり前のことを一生懸命に徹底していくことが大切。それが野球につながっていく」と話す。及川厚部長は「神宮球場は“近く”て“遠い”場所。人材育成に力を入れながら、神宮球場の大舞台(ベスト16以上)を目指しています」と微笑む。新チームは夏休み中に長野合宿を行い、改めて基本を確認しながら連係を高めた。それが秋都大会出場につながった。
■夏のベスト16以上へ
全員野球が信条だ。攻守の要・堀井悠杜主将(2年=内野手)のもと、チームは一つになっている。エース木場遼馬(2年)は今夏までセカンドでプレーしていたが、制球力が評価されて投手に転向。秋予選2試合ではタフなゲームを一人で投げ抜いて躍進の原動力となった。打撃陣は、リードオフマン堀井主将が高い出塁率をマーク、竹内陽登(2年=捕手)、中川雅貴(1年=外野手)がクリーンアップの役割を果たす。秋都大会は初戦で成城と対戦し、敗れてしまったが、目指すところは変わらない。堀井主将は「グラウンド内外で積極的に動いて、自立できるチームになっていく。全員で成長して夏のベスト16以上を狙っていく」と力を込める。神宮球場に最も近いチームは、全員の力を結集して大舞台を目指す。
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