5度の全国制覇の実績を誇る名門
「Believe in the team」で目指す甲子園
春夏通算36回の甲子園出場、5度の全国制覇の実績を誇る横浜。今年のチームスローガンは「熱く、熱く、熱くなれ!!︎」。選手たちは熱い気持ちを前面に出して、2年ぶりの甲子園を目指す。
■昨夏、昨秋の悔しさを糧に
昨夏、昨秋の悔しさが選手たちを奮い立たせている。3年連続の夏甲子園出場を目指して夏の神奈川大会決勝・慶應義塾戦へ駒を進めた横浜。エース杉山遙希(西武ライオンズ入団)の好投と、萩宗久(今春明大進学=外野手)、峯大翔(3年=内野手)の本塁打などで8回を終えて5対3とリード。甲子園まであと1イニングに迫った。だが、不運なプレーなども影響して9回表に3失点を喫し逆転されると5対6で惜敗となった。新チームで迎えた昨秋は神奈川2位で関東大会へ出場。選抜出場が視野に入っていたが、1回戦で花咲徳栄(埼玉)に屈して甲子園への道が事実上断たれた。あの悔しさを知る選手たちは雪辱を期すためにグラウンドに立つ。
■横浜は常に勝利が求められる
OB指揮官の村田浩明監督は今年で5年目を迎えている。県立白山で指導をしていたが、2020年春に母校・横浜から声がかかり、県立教員を退職して横浜指揮官となった。2020年夏はコロナ禍のため甲子園が中止となったが、2021、2022年に神奈川大会を制して2年連続の甲子園出場を成し遂げた。2021年以降の3シーズンで2度の夏甲子園出場は決して悪くない戦果。だが、指揮官は「横浜は常に勝つことが求められているチーム。振り返ると去年の夏、秋を含めて悔しい思いの方が多い。悔しさを晴らすためには勝つしかない。選手たちを甲子園へ導くことが役割だと考えている」と選手の成長に寄り添う。
■チームの仲間を信じよう
今年のチームは、昨夏のレギュラーだった椎木卿五主将(3年=捕手)、上田大誠(3年=外野手)、阿部葉太(2年=外野手)の野手陣が軸となる。冬のトレーニングによってスケールアップし、破壊力は増す。投手陣は、大型右腕・安松辰(3年)、最速145キロ左腕・奥村頼人(2年)らが進化、ブルペンの競争も激しくなっている。
チームスローガンは「熱く、熱く、熱くなれ‼ Believe in the team 〜チームの仲間を信じよう〜」。仲間を信じ、自分の力を信じ、熱く戦っていくことで甲子園、そして全国制覇を狙う。椎木主将は「昨夏は一球の怖さを味わった。あの悔しさを喜びに変えるために仲間と共に戦っていく」と聖地を目指す。横浜は今夏、熱く、熱く、熱く、燃える。