春夏計14回甲子園出場の伝統校
夏11回優勝の「夏の高商」
春夏計14回の甲子園出場を誇る県立伝統校・高崎商。シーズンを通じて強くなっていくチームは切磋琢磨しながら進化を遂げていく。
■2012年以来の甲子園へ一丸
高崎商は2012年夏の決勝で桐生市商に勝利して甲子園出場を果たしている。そこから戦国・群馬は前橋育英、健大高崎の2強時代へ移っていったが、高崎商も食らいついていった。2018年夏には準決勝で健大高崎と対戦し3対4で惜敗したが伝統校の意地をみせた。2023年夏には3回戦で明和県央を撃破してベスト8へ進出。今夏は2回戦でシード渋川青翠に勝利してベスト16となった。上州のトーナメントは、勝ち上がるごとに“斜度”が増す。頂点を目指すには、急斜面を這い上がる地力が必要となる。チームは、OB指揮官・堤悠輝監督の指導のもと栄光を求めて白球を追う。14回の甲子園出場のうち、11回は夏甲子園。1日1日の練習が、夏への力となっている。
■シーズンを通じて進化していく
新シーズンのチームは、唐澤甚主将を軸に一つにまとまっている。西毛リーグでは、一丸となった戦いをみせて秋シードを獲得してみせた。切れのあるストレートとドロップカーブのコンビネーションで勝負するエース清水歩夢を軸に守備は安定。打撃陣は、夏もクリーンアップに座った原田絢心が4番を任されて中心となる。守備の要は、夏もレギュラーだったショートの矢島丈。そのほか野手陣は、夏から大きく入れ替わるが伸びしろ十分の選手たちが伸び伸びとプレーしている。チームは大きなポテンシャルを秘めている。秋県大会はシードのプレッシャーも影響して初戦で農大二に屈する結果となった。エース清水が立ち上がりに不安定となり自分たちの戦いができなかった。バッティングでは得点圏からが課題だった。
秋は消化不良に終わったが、本当の戦いはこれから。高崎商は、シーズンを通じて進化していくチーム。長い冬を越えて、選手たちはたくましくなっていく。