夏のリベンジで掴んだ優勝旗
6年ぶりの選抜大会へ一歩前進
横浜が秋の頂点に立った。夏の主力が残る新チームは大きな野望を胸に秋へ臨み、優勝旗をつかんだ。
■夏の涙が新チームの原動力
夏決勝での敗戦が、このチームのスタートだった。2年生ながら前チームからキャプテンに抜擢された阿部葉太主将、パンチ力あるスラッガー・為永皓、左腕エース奥村頼人、1年生右腕・織田翔希らが夏も主力としてプレーし、経験値を積んでいた。夏は決勝で東海大相模に逆転負けを喫したが、横浜スタジアムで流した涙が新チームの原動力となった。今秋は2回戦で金沢、3回戦で柏木学園、4回戦で湘南工大附に勝利して準々決勝・武相戦へ向かった。武相とは今夏の準決勝で対戦し2対1で辛勝。武相も夏の主軸が残っていたが、その相手に対して6対1で快勝しチーム力を示した。準決勝では横浜隼人に勝利して決勝戦へ駒を進めた。
■関東大会で6年ぶりの選抜を目指す
決勝戦では初回に、為永が右翼席へ先制アーチをかけて先制した。為永は今夏にクリーンアップだったが秋からは2番となった。1番・阿部、2番・為永の攻撃的打順が新生・横浜の特長だ。今秋で進化をみせたのは右腕・織田だ。準々決勝で最速150キロをマークしたルーキーは、決勝でも6回途中まで無安打ピッチング。7回途中にマウンドをエース奥村頼へ譲ったが堂々の投球をみせた。今秋は投手陣の役割を徹底したことで、チームとしての安定感が増した。決勝では東海大相模を5対2でくだして関東大会出場を決めた。阿部主将は「甲子園(選抜)にいくために勝ち上がっていく」と先を見据えた。県1位の横浜は、1勝すれば選抜が当確となる準々決勝からのスーパーシード参戦。指揮官は「県優勝は通過点。シードは考えずに関東を制覇するために一戦必勝で戦っていく」と語った。6年ぶりの選抜を目指す横浜にとって、ここからが本当の戦いとなる。