U-18日本代表の198センチ大型左腕
「日本を代表する投手になりたい」
10月24日にプロ野球ドラフト会議が開催され、東海大相模の198センチ大型左腕・藤田琉生が北海道日本ハムファイターズから2位指名を受けた。今夏の神奈川大会優勝、甲子園ベスト8の原動力となったサウスポーはプロの世界へ旅立っていく。(取材・松井裕一)
世代屈指の大型サウスポー藤田はドラフト当日、同校の大ホールで土井崇司校長、原俊介監督とともに壇上でモニターを見つめながら指名を待った。第一巡指名では、宗山塁(明大)、金丸夢斗(関西大)らが競合抽選になる展開。そして2位指名へと移っていった。2位は下位球団からのウェーバー制となった中で、今季のリーグ2位の日本ハムが藤田を指名した。
「北海道日本ハム、藤田琉生」
名前がアナウンスされた瞬間、チームメートや父兄から「ウォー!!」と歓声が上がった。真剣な面持ちの藤田は、試合登板時と同じくポーカーフェースで終始表情を変えなかった。
会見で藤田は「小さいころからプロ野球選手になることが夢でした。両親には野球をさせてもらい、支えてもらった。しっかり恩返しがしたい」と感謝の気持ちを述べた。1995年に巨人から指名(1位)を受けた原監督は「198センチの投手や角度はプロでも珍しい。厳しい世界ですが、目標を見失わずにしっかり取り組んで、まい進してほしい。皆さんの想像を超える投手になってくれるでしょう」と期待を込めた。
藤田も一番の武器は「身長を生かした角度のある直球」と自負する。羽鳥中時代に所属したボーイズチーム・湘南クラブでは全国優勝し、“スーパー中学生”と言われた。東海大相模では3年夏にエースとして激戦区・神奈川を制し、甲子園8強入りに大きく貢献。甲子園後には高校日本代表に選出され、U-18代表壮行試合(対大学日本代表)では自己最速の150キロをマークした。
大きなポテンシャルを秘める原石は「将来は日本を代表する投手になり、海外で活躍したい」と夢を膨らませる。“異次元”の角度から放たれるボールが無限の可能性を切り開く。