健大高崎 育英の猛追をかわして薄氷の勝利
前橋育英 9回裏の猛攻で6点差を追いつく
健大高崎と前橋育英が準決勝で激突した。過去に名勝負を繰り広げてきた両軍だが、今回も互いの意地とプライドがぶつかる激闘となった。
■健大と育英の「伝統の一戦」
だれが、この展開を予期しただろうか。健大高崎と前橋育英のライバル対決。健大高崎は2点を先行されたが箱山遥人主将の2点タイムリー二塁打、さらには斎藤銀乃助の適時打で逆転に成功。ゲームの主導権を奪うと、着実に得点を加えてリードを広げていった。6対2で迎えた9回表には箱山主将がレフトへ場外2ランを放って8対2。健大高崎の勝利を確信したファンが多かったはずだ。しかし、ゲームはそのまま終わらなかった。
■激闘を称え合う両チームの選手たち
9回裏に前橋育英が脅威の反撃をみせて逆襲をみせていく。点差は瞬く間に縮まり、球場には緊張感が漂っていく。一気呵成の前橋育英は6点目を奪って同点に追いつくと、無死満塁の好機が続く。あと1点でサヨナラ勝利だったが、健大高崎の左腕エース佐藤龍月が執念のピッチングで抑えて8対8で延長タイブレークへ突入した。10回表に健大高崎が1点を加えたが走塁ミスがあり1点止まり。前橋育英にも勝機があったが健大高崎のバントシフトに阻まれてランナーを進めることができない。前橋育英は、最後の打者となった今成昂汰主将が内野ゴロに倒れてゲームセットとなった。スタンドの観客が固唾をのんで見守ったゲームは9対8で健大高崎が逃げきり勝利。両チームの選手たちが涙を流して激闘を称え合った。