
⚫︎日大三 盤石リレーで東西対決制しベスト4進出
⚫︎関東一 負けて悔いなし、エース坂本が完全燃焼
今夏の全国高校野球選手権準々決勝で、東東京代表・関東一対西東京代表・日大三の東西対決が実現した。首都・東京を勝ち上がった両軍が甲子園で戦った一戦は、日大三に軍配が上がった。
■熱気が溢れた甲子園での東西対決
準々決勝の東西対決は、試合開始前から熱気に溢れていた。
東西大会を勝ち上がった両チームが聖地でしのぎを削る一戦は、東京の夏には見られない貴重なカード。アルプス席は応援団で埋まり、内野席には東京から駆けつけた高校野球ファンの姿もあった。
両軍ともにエースの完投で2試合を勝ち抜いての3戦目。先発起用がゲームの焦点となったが、関東一はエース坂本慎太郎、日大三は背番号10山口凌我をマウンドに送った。
この選択が勝敗を分ける要因の一つとなった。ゲームは3回までスコアレスだったが、4回にゲームが動いた。
日大三が、エース坂本を攻略して3点を先取すれば、その裏に関東一が2点を奪い返して1点差に迫った。
■健闘を称え合った両軍の選手たち
関東一はエース坂本にゲームを託したが、守備で綻びが出たのが悔やまれた。日大三は5回に相手ミスから1点を追加。さらに4番・田中諒が坂本のカーブを芯で捉えるとレフトスタンドへ着弾するソロアーチでリードを広げた。
4回途中から登板したエース近藤優樹が5回に1失点したものの6回以降は無失点。イニングを進めるごとにギアを上げて5対3で勝ち切った。
日大三がエースと主砲の活躍で東西対決を制して準決勝へ駒を進めた。両チームの選手たちは試合終了後に笑顔で握手をかわして健闘を称え合った
。関東一の米澤貴光監督は「挑戦者として戦ったが三高さんが強かった」と敗戦を受け止めた。聖地での東西対決は、東京高校野球のレベルの高さを全国に伝えた。