
21世紀枠群馬県推薦校に選出
北毛地区初の甲子園へのステップ
利根商が第97回選抜高校野球大会21世紀枠群馬県推薦校に初めて選ばれた。群馬県・北毛地区初の甲子園出場を目指すチームにとって、一つのステップとなった。
■全国制覇の実績を持つ指揮官
利根商は2021年夏、2022年春・夏にベスト4進出。近年の群馬で結果を積み上げてきた。今秋の県大会2回戦で渋川に9対2、3回戦で安中総合に5対2で勝利しベスト8まで勝ち上がり、準々決勝では高崎東に8対2で競り勝ってベスト4となった。準決勝では農大二に6対2で敗れたが、勝敗は紙一重。決勝進出は逃したもののチームの高いポテンシャルを示した。利根商は、2019年4月に元桐生第一・福田治男監督が就任。全国制覇の実績を持つ指揮官の指導によって、チームの士気はさらに上がった
■地域初の甲子園へ向けて全力投球
秋大会の結果を受けて、群馬県高校野球連盟は利根商を21世紀枠群馬県推薦校に選出し、11月上旬に表彰式を実施した。福田監督、市場洋光部長のほか部員全員が出席し、選抜主催の日本高野連と毎日新聞社からの表彰状を受け取った。自身にとっても初の21世紀枠県推薦となった福田監督は「(県推薦は)光栄なことでありがたいです。感謝と同時に責任を感じている。恥じないプレー、行動をみせていきたい。選手のレベルは年々向上している。意識的な部分を向上させることによってさらに成長していく。北毛地区は、まだ甲子園出場を成し遂げられていないエリア。地域初の甲子園へ向けて選手とともに努力していきたい」と語った。
■感謝の気持ちに結果で恩返し
利根商の斉藤宏之校長は、元伊勢崎清明監督。球児の心境を知る斉藤校長は「本校は全国で3校しかない組合立の学校。群馬県で最北の場所にあり、生徒たちは自然に恵まれた環境で毎日、甲子園を目指して頑張っている。野球部員は、学校内でも挨拶などが徹底されていて模範となっています。21世紀枠県推薦という形で評価していただき、大変光栄です。生徒たちには野球の技術向上に加えて、人間的な成長を目指して頑張ってくれることを願っています」と話した。水村孔亮主将は「明るく元気なチームで目標に向かって団結することができます。甲子園の全国制覇を経験した監督のもと、地域の協力を受けて野球ができています。感謝の気持ちを結果で伝えていきたいと思います」と視線を上げた。利根商は21世紀枠県推薦を力に変えて、聖地を目指していく。




